20年前のお正月がフラッシュバックしてきた。
その頃は鬱状態が酷くて、食べ物も喉を通らず、病院にも行けず、寝たきりだった。
体重は30㎏代まで落ち、意識も朦朧としていた。
夫が同居してたのに。
何のケアもして貰えなかった。
そのくせ、S〇Xしたい時だけ覆いかぶさってきた
。
しかも、マザコン夫は毎週車で1時間かけて、実家に帰っていた。
1人で帰ってくれればいいのに、私も一緒に行けと、毎週言う。
体調が悪いからと断ると、
「やっぱり、俺の両親のことが嫌いなんだね」
などと、見当違いな事を言う。
夫は結婚の挨拶以来、私の両親に全く会ってもいないというのに!
それでも、お正月くらいは挨拶に行かないとと思って、12月31日からの夫の帰省に付き合った。
地元の友達とも会うと言っていたので、私も友達と会えると思って。
ところが…。
夫はお義母さんの料理をたらふく食べ、まだ残っていた自分の部屋の布団の中で漫画を読んで過ごすのみ。
私は食べられない物を一所懸命飲み込み、お台所を手伝ったり、嫁の仕事をしていた。
もう、本当にしんどくて、気を抜いたら気絶しそうだった。
もちろん、夫にも夫の両親にも、私がうつ病だと伝えてあったが、理解はされていなかった。
年が明けて、義両親は2人で初詣に出掛けた。
夫がいつまでも寝ていたからだ。
義母が「好きなだけ寝かせてやって」と言うので、私は起きるまで待った。
1人で、やることも無く、出来ることもなく、不眠症でもあるから寝ることすらできず。
やっと昼過ぎに起きた夫。
またお義母さんのお料理を食べ、また布団の中で漫画を読み始めた。
いやいや、いい加減にしろ!
と思って、私は夫に言った。
夫は漫画を読みながら返事した。
私「初詣はいつ行くの?」
夫「気が向いたら」
私「いつ気が向くの?」
夫「そんなの、分かるわけないじゃん」
私「友達とはいつ会うの?」
夫「知らない」
私「約束してないの?」
夫「会いたかったら連絡来るでしょ」
私「お正月なんだから、忙しいかも知れないし、私は連絡先知らないんだから、連絡して会えるかどうか聞いてみてよ」
夫「えー、面倒臭い…」
その他、色々言ったが、夫は漫画に集中したいとばかりに、私に背を向けて、返事をしなくなった。
もう限界。
「もうこれ以上無理だから、私帰るわ」
義両親にも
「体調が悪いので、先に帰らせて頂きます」
と言って、最寄りの駅から1人で電車に乗った。
暫くは、ショックで、ぼーっとしていた。
名古屋郊外の夫の実家は始発駅。
乗客も少なく、私は色々考えながら4人掛けの座席に座った。
電車が発車すると暫くして、悲しくて泣き始めてしまった私。
静かに、じゃなくて嗚咽しながら泣いてしまった。
次第に増える乗客。
名古屋行きだし、途中に大神宮もある。
どんどん激混み必至。
でも、元旦から1人で泣いている女が座っている席の近くには、誰も座らない。
空席は他にないのに。
満員で乗客が乗れなくてホームに残されてるのに。
元旦から泣いてる女の近くは、気味が悪くて誰も座らない。
でも私は、席を立つことも、泣き止むことも出来なかった。
私がどれだけ無理をしていたか、誰にも分からない。
それどころか、夫は実家で私を堪え性のない女とでも言ってるだろう。
私は帰宅して、そのまま床に伏せたのは、言うまでもない。