キンデルダイクはオランダ ロッテルダムから13kmに位置する水郷地帯。
1キロ四方の小さな集落にオランダでは最多 19基の風車が建ち並んでいます。
1740年頃建設されたこれらの風車は、風の動力によって水車を回し、低地の水を汲み出しているのです。
風車1基で水を1.5mの高さまで汲み上げることができ、これを数回繰り返すことにより、より高いところにある排水路まで水を持ち上げることができます。
汲み上げられた水は、最後にはライン川の支流にまで汲み上げられ、排水されていきます。
国土の1/4が海面下であるオランダでは、排水システムは国を守るための重要な問題で、最盛期には国内に1万基以上の風車があったと言われています。
これらの風車によって水害を防ぎ、湿地帯を豊かな牧草地に変えたのです。
19世紀には産業革命で蒸気式のポンプが建造され、風車はその役目を終えました。
現代では電力で水の汲み上げが行われるようになり、オランダ全土でも風車は950基程度しか残っていません。
その中でも、19基もの風車が残されているキンデルダイクは大変珍しい場所と言えるでしょう。
19基の風車のうち17基には風車守が住んでいて、生活をしながら文化財である風車の保存をしているのです。
風車の羽根の向きは、風向きによって360度変えられるように(手動)なっていて、羽根の部分には布が張られ、風の強さによって張り具合を調整します。
風車守の腕の見せどころですね。
オランダに風の吹く限り、風車は回りつづけ、美しく力強い田園風景の一部となって残り続けていくのでしょう。
海抜以下の低地を、長い間かけて干拓しつづけ国土を建設したオランダ。
『世界は神様が作ったが、オランダはオランダ人が作った』と言われる所以です。



