- 善き人のためのソナタ
善き人のためのソナタ
監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演:ウルリッヒ・ミューエ、セバスチャン・コッホ、マルティナ・ゲデック、ウルリッヒ・トゥクール、トーマス・ティーメ
アカデミー賞外国語映画賞を受賞作品。
ベルリンの壁崩壊前の東ドイツが舞台。共産主義体制の中、国民は「監視」される生活の中にある。そんな体制側の盗聴のスペシャリストの主人公が表面上体制側に協力的でキズのない劇作家と女優の夫婦を監視することに・・・その行為が大臣の個人的なことから発せられていることを知り主人公の行動にも変化が・・・
前半部分は盗聴や尋問のスペシャリストとしての主人公の大学での講義や会話などは鼻に付くものであり内容的にも退屈だが後半は自由を守るための体制側との闘い、別件で逮捕された妻の裏切り、危険を承知した上での主人公の監視者を守るための些細ではあるサポート・・・など俄然ヒューマンドラマの色彩が強くなる。ベルリンの壁崩壊後自分が盗聴をされていたがそれをある人物によって助けられていたことを知った劇作家が主人公を見つけ声をかけようとするがそれを止め作家らしい感謝を主人公に示すラストシーンが素晴らしい。
監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモン、アンディ・ガルシア、ドン・チードル、バーニー・マック、エレン・バーキン、アル・パチーノ
オーシャン率いる犯罪集団がまた集合。今回は最古参のメンバーが騙されそのショックで生死を彷徨うことに・・・そのリベンジのために仲間が集合してホテル王が新しくオープンしたカジノホテルを舞台に大掛かりな仕込みで挑む。
いろいろな仕込を駆使してホテル王を追い込んでいくことに・・・ただ、仕込が大げさすぎるものがあったりそのやり口が巧妙でワクワクする、というものが感じられなかったのは残念か・・・英仏海峡を掘削した機械を持ち込んで地震を起こすというのはちょっと現実的ではないし仕込みをするためにダイス工場にまで潜り込んで、というのは面白いがそこで横道に逸れるのもちょっと遊びすぎでは・・・
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
監督:
出演:田中裕子、大泉洋、広末涼子、大塚寧々、蟹江敬三
リリー・フランキー氏原作のベストセラー小説をフジテレビ系土曜プレミアムで放映されたスペシャルドラマ(2006年11月)。
劇場版を、と思っていたらこちらはTV版だったようだ・・・どおりで時間が短く原作を先に読んでいる身としては中学校以降が大きく割愛され、東京での生活も大雑把な掴みになっている感があり「おかん」らしさというか、その良さのようなものがなかなか伝わりにくいかなと感じたが、同様に「おとん」もめちゃくちゃだけど温かい人柄が原作ではよく表されていたがその辺りも(ただ、個人的にはちょっとイメージが違うが蟹江敬三氏の「おとん」役はなかなかはまる感じか)充分に伝わらない感じで残念、劇場版に期待したい。
- BOBBY
BOBBY
監督:エミリオ・エステヴェス
出演:アンソニー・ホプキンス、デミ・ムーア、シャロン・ストーン、イライジャ・ウッド、リンジー・ローハン、ヘレン・ハント、クリスチャン・スレーター、ウィリアム・H・メイシー、ヘザー・グラハム、ローレンス・フィッシュバーン
ベトナム戦争が大きな傷となり内政的にも問題を抱えている米国に人種の枠を越えて希望を持たせたロバート・F・ケネディ。カリフォルニアの予備選で圧倒的な勝利を収め祝賀会となる会場だったロサンゼルスのアンバサダーホテル。ここを舞台にいろいろな事情を抱える22人が集まり苦悩を浮かび上がらせる・・・そんな人たちも含め多くの人々が希望を持って「BOBBY」を見つめていた、がスピーチの直後彼は銃弾に倒れる・・・
最後は「BOBBY」の当時のスピーチを長く流す・・・彼が当時の米国国民の希望そのものだったのだと思わせるとともに自らの希望を自らの手で潰してしまう米国の怖さ・危うさも改めて感じさせる。
- ザ・ホワイトハウス(フォース・シーズン)
ザ・ホワイトハウス フォースシーズン
監督:
出演:
DISC3&4、エピソード#6~9
2期目を目指す大統領は大統領選挙前の一番の山場となる公開討論を迎えるための合宿も終え、いよいよ公開討論を迎える。公開討論では人の良さを封印(?)して圧倒的な存在感を示した大統領、公開討論会の勢いをそのままに再選を果たし2期目の政権をスタートさせる。
ラッキーナンバー7
監督:
出演:
競馬場を舞台とした八百長が寝物語をきっかけにどんどんと広がっていくことに・・・そして主人公の父親の耳にも届く。父親は大金をのみやに賭けるが薬物投与した馬はゴール手前で転倒してしまい思惑は外れ賭けたお金もアンダーグラウンドのもので怪しい連中に連れ去られ結局殺され母親も・・・子供の主人公も殺される予定が殺し屋が殺せず連れ帰る・・・
その主人公が成人し助けてくれた殺し屋の助けを借りて復讐を試みる・・・腕の良い殺し屋が進める計画は全てが予定通り、のはずが女性が絡んでちょっと変わってくるが・・・
ザ・ホワイトハウス フォースシーズン
監督:
出演:
DISC5&6、エピソード#10~13
大統領選挙と同じくして行われている上院議員選挙。そこで民主党が常に負けているカリフォルニア州47区オレンジ郡、候補者が選挙途中で亡くなったにもかかわらず選挙参謀が中心となり選挙を戦っているがそれが気にかかるサムは現地に・・・もし選挙に勝つと再選に立つと約束してしまうサム、共和党の慢心と天候などの幸運が重なり民主党が勝ってしまいサムが選挙戦に出馬することに。
2期目の政権も相変わらず次から次に問題が起こる。そんな中で米国らしく部長とその父親との確執の融解への動き、CJは離れて暮らす父親の認知症の問題を抱えるという家族の問題も取り上げる。
暫くの間その登場がなかったキーマン的なプレスのダニーと大統領の末娘が帰ってきたがその活躍も楽しみか・・・
- 武士の一分
武士の一分
監督:山田 洋次
出演;木村拓哉、壇れい、笹野高史、小林稔侍、緒形拳
山田洋次監督による「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」に続く藤沢周平原作小説の映画化三本目。
毒味役の主人公が貝にあたって視力を失ってしまう。何とかそれを支えようとする妻・・・そんな二人の状況に漬け込む輩・・・
武家社会における夫婦の愛を綴りながら堅苦しい雰囲気ではない娯楽映画に仕上がっている。
木村拓哉の時代劇スタイルは似合っているという感じはしないが殺陣もなかなかであり、視力を失った人間の雰囲気は出ている。
- Gガール 破壊的な彼女
Gガール 破壊的な彼女
監督:アイヴァン・ライトマン
出演:ユマ・サーマン、ルーク・ウィルソン、アンナ・ファリス、レイン・ウィルソン、エディ・イザード
「キル・ビル」シリーズのユマ・サーマン主演コメディ。
建築設計会社に勤める冴えない男性主人公が地下鉄で眼鏡をかけたお堅そうな女性に声を掛けたことから普通の恋がスタート・・・と、思ったら彼女はNYを守るスーパーヒロインのGガールだった。ただ、そんな恋も長続きしないで男性主人公が別れ話を・・・異常に嫉妬深い彼女はGガールの姿でも彼に対する信じられない嫌がらせの行動を・・・ちょっと過剰な過激ぶりだが・・・脚本はあの過激ギャグアニメ『ザ・シンプソンズ』の脚本家&プロデューサーのダン・ペインということで頷けるか・・・
しかし、結局なんでこのスーパーヒロインが「Gガール」と呼ばれるのかわからなかった・・・
- ディパーテッド
デパーテッド
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ, マット・デイモン, ジャック・ニコルソン, マーク・ウォールバーグ, マーティン・シーン
2007年アカデミー賞最多4部門、作品賞・監督賞・脚色賞・編集賞 受賞作品。
香港映画「インファナル・アフェア」のリメイク版。
貧困と犯罪者の家系で生まれ警察官になった主人公がマフィアの潜入捜査官に任命され担当上司2人しかその存在を知られないままにマフィアの中に・・・一方、優秀な成績でいきなり私服刑事に抜擢されたもう一人の主人公はマフィアからのスパイだった・・・二人とも自分の素性がばれる身の危険を感じながら徐々にそれぞれの組織の中で信頼を得ていく・・・特に主人公の一人を演じるディカプリオのマフィアの中で常に薄氷を踏みながらの生活をその鬼気迫る表情・雰囲気で好演している。緊迫感の連続、主人公の二人だけでなくジャック・ニコルソンなど他の出演者の個性的な存在感など見ているものを飽きさせない面白さがある。
ただ、ラストシーンは賛否の分かれるところか・・・
- Conversations(s)
カンバセーションズ ~終わらせた恋のはじめ方~
監督:ハンス・カノーザ
出演:ヘレナ・ボナム=カーター、アーロン・エッカート
NYのホテルで開催されたウェディング・パーティで9年ぶりに再開した二人。彼女は別れた後ロンドンに単身渡り再婚、彼は彼女を引きずりながら今は大学卒業したばかりの若いミュージカルダンサーの恋人が・・・最初はぎこちない二人の会話も徐々にその距離が近づいてくる。
題名の通りほぼ主人公二人の「会話(conversation)」だけで綴られている、という非常に省エネタイプというか舞台での会話劇に近いものとなっている。
スクリーンも左右二分割でめまぐるしく場面が変わるという実験的な手法で最後まで進められるが最後の別れの場面では二人が別々に乗ったはずのタクシーの場面ではデュアル画面がいつの間にかひとつに・・・
- ザ・ホワイトハウス(フォース・シーズン)
ホワイトハウス フォース・シーズン
監督:
出演:
DISC7、エピソード#14~15
2期目の大統領就任が決まりその就任スピーチの草案を練っているときに西アフリカで住民の大量殺戮が行われているという情報が届く・・・これを契機に米国民と他国の住民の命に関して考える大統領・・・情報を集める中でドナの恋人がホワイトハウスを去ることに、そのために国防長官と大統領、その側近たちとの間に軋轢が生じるとともに内部情報がメディアに・・・
就任演説では国際関係では当初のものを変え積極的に世界の警察官としての役割を米国が担うことを宣言し西アフリカに米軍を派遣することを決める。
ウィル・ベイリーが広報部次長に就任することに。
- 椿山課長の七日間
椿山課長の七日間
監督: 河野圭太
出演:西田敏行、伊東美咲、成宮寛貴、和久井映見、市毛良枝
浅田次郎原作。
百貨店の課長だった主人公がバーゲンセール中に突然倒れる。気が付くと自分がどこにいるのかわからない・・・が、天国と地獄の中間地点だという。そこでいろいろな説明があり現世に未練のある人が審査の上還れると・・・希望者多数の中、厳しい(?)審査に残ったのが3人、主人公とヤクザと男の子。それぞれに事情を持った3人が現世に戻ると回りに分からないように全く別人に・・・主人公は若い美女に、というのは笑える・・・初七日まで残された時間は60時間足らず、3人それぞれに抱えた問題を解決できるか・・・
主人公は家族の秘密と真実を知るが秘められた想いも知ることに・・・ラストの異性の「親友」との別れの場面、伊東美咲の西田敏行役のしぐさ(がに股歩きなど)など好演されている。
原作を改めて読みたくもなる。
- 不都合な真実
不都合な真実
監督:デイビス・グッゲンハイム
出演:ドキュメンタリー映画、アル・ゴア
アカデミー賞2部門(最優秀長編ドキュメンタリー賞、最優秀歌曲賞)受賞。
天候不順な7月からいきなり酷暑の8月となりそのまま厳しい残暑の9月という日本のこの夏の状況を考えても、またその間に上陸し大きな被害を与えたいくつかの台風のことを考えても気候が昔と違っている、地球がおかしくなってきていることを感じずにはいられなくなっている。
以前からCO2の増加や温暖化に警鐘を鳴らしてきたゴア氏。学生時代にショックを受けたCO2増加の状況から彼のライフワークとも言える活動がスタートしているが講演で使われているその詳しい資料の数々には驚かされるしグラフィックを多用して非常にわかりやすいものとなっている。
京都議定書の批准を拒み膨大なCO2を排出し続けている米国、そんな米国ににおいて世界を舞台に講演活動を続けるゴア氏の存在、米国自身のジレンマを感じる。たらればはないがゴア氏が大統領だったら米国の現在の対応はどうなっていたのだろうか。