前回昨年2006年9月に開催されてから間が空いてしまったが今年度最後となる推進会議が推進委員、アドバイザー、事務局の参加で開催された。


新潟県スキー観光活性化戦略実行委員会
平成18年度第4回推進会議

  日時:2007年03月27日(火)
      14:00~16:30
  場所:新潟県自治会館別館9F 902会議室


1.新潟県スキー観光活性化の取り組み
  バブル崩壊後スキー場業界は来場者数の右肩下がりを続けけていた(※1)。新潟県においては冬のスキー観光が観光産業全体、ひいては県内の経済活動全般に与えるインパクトが大きいことからその活性化をさぐる、ということで平成13年度に現状の形態で委員会が立ち上げられた。3ヶ年を単位として2期6年続けてきたこの委員会も現在の形態での展開は今期最後(第4回で最終)となることが決まった。そのためこの6年間の総括が最初に簡単に行われた。

  ・新潟県スキー観光活性化 エリア別の方向性(平成14年度策定)
  ・新潟県スキー観光の活性化に向けて」(平成15年度策定)
  ・次世代マーケット創造事業
    子供たちの雪国体験を促進
    県外スキー修学旅行誘致
  ・情報発信事業
    官民一体となった情報発信
  ・スキー観光アクションプラン支援事業(県)


2.次年度(19年度)事業について
  19年度については先に設定している「次世代マーケットの拡大」のための事業と「新潟のSNOW」についての情報発信事業との大きく2つの事業にて進められる。

  ・次世代マーケット拡大事業
    県内:スキー授業の拡大(県教育委員会との連携)
    県外:スキー修学旅行誘致
  ・情報発信事業(「新潟スノーファンクラブ事業」)
    「新潟スノーファンクラブ運営委員会」設立
    メディア、県観光協会との連携



6年という期間続けてきた「新潟県スキー観光活性化戦略会議(2期目「戦略実行委員会」)」が現状の形態で終了となるのは個人的には残念だ。
SNOW業界においては右肩上がりの局面では世の中全体に余裕があり何をやっても問題となることも少なかったが右肩下がりの局面では適切な施策・措置が行われなかったりなどで問題が噴出してきたがそれはひとつには各組織・団体などとの間のコミュニケーション不足や認識のずれによりもたらされたものもあったと考える。
この委員会を通じて事務局(県)と各エリア(上中下越)の代表(スキー場関係者など)数人という小さい所帯で行われたこの委員会は当初は相当時間を割いて(一日がかりの会議も多かった)フランクで率直な打合せを重ねることにより県、県観光協会など関係組織・団体とスキー場や地域との間でスキー場を取り巻く環境・実情であるとか抱えている問題などの理解が進み取り組みべき方向性、ベクトルが合ってきたと考える。
残念なことに経済・社会情勢などの要因、また2004年に発生した新潟県の「中越大震災」により新潟県全体の機能がストップする中、この委員会も空白期間が長く出来たことなども影響し、なかなか目に見える実績が伴わなかったこと、またその中にあってその萌芽のようなものは見えてきた中での終了、また19年度以降の形態、具体的な実施内容が現状良く見えない状況で今までの委員会が終了してしまうのは残念だ。

観光産業は裾野の広い産業であり広くエリアに波及効果を期待できるものであるが、お客さまのニーズが高度化している現在、地方においてはひと昔前に比べ単独事業者ではお客さまの満足度が相対的に低くなり、そのためエリア全体で付加価値を掘り起こし創造し「エリアバリュー」を高めていく努力が求められる。
そのためにも先進的取り組みも参考としながら官民共同での取り組みを探っていきたい。昨日紹介した北海道の観光についての官民の連携・コミュニケーション・取り組みなどのように総合力でエリア全体の競争力を高めようとし、事実実績を積み上げているところも見られる。


※1
1991年バブル崩壊
1992年スキー場来場者数ピーク
現在:ピーク時に対しての来場者数半分以下(約40%)