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ー常永久ーシンイ二次創作

☆信義-シンイ-の二次創作ブログ☆
(小説・イラスト・日記等)
二次創作に嫌悪感のある方はオススメいたしません。




※こちらは何のシリーズにも繋がらない短編です。


騒々協奏曲【中編】②






「何何?チェヨン。

株式会社TEAM・K。

人材派遣会社。

あ、コンサルティングも請負っていると?

・・・人材派遣会社が?

でも人材派遣会社にしては資産が・・・?

・・・え?チェて崔財閥?」



スマホであの男性の名前を検索すると、一般人とは思われない程の検索結果が出て来た。


どうやら数年前に江南区に出来た会社が短い期間で一気に急成長し、少し話題にもなった事があったらしい。


だが、その理由を辿り探していくと彼の家はこの国でも有名な財閥の1つで、色々な会社の株を持っている株主でもあった。


「ガッチガチの御曹司だったのね」


彼が大学生活をしながら立ち上げた小さな人材派遣会社は、大学を卒業したと同時に幅広い展開を見せていったという。


優秀な人材は色々な会社で重宝されている。

ヘッドハンティングされる者もいるが、このチェヨンは特に問題にする事も無く送り出すとの噂だった。


「その会社に見合った人材だったのだから、その会社としてはラッキーだし彼の会社は更に信用されるという事ね。上手いわね」


経営戦略が上手いのか先を読むのが優秀なのか、はたして彼だけの考えなのか?後ろに崔家がいるとしたら後々崔家の誰かが選挙に出た時の恐ろしさが安易に想像出来る。


「優秀な会社には優秀な人材が集まる。・・・なのかしら?」


きっと同じ系列の会社からは疎まれるが、財閥関係からは繋がりたいと擦り寄る事もあるだろう。

バックに崔家がいるのまで上手く利用している様にも見え、あのエレベーター内でオロオロしていた男性と結び付けるのが難しい程だ。


「・・・で、もう一度会うの?」


彼も会社の手違いで違う場所で待ちぼうけをした被害者でそこは私と同じなのだが・・・。


「・・・本当に私の写真を見て言って来たのかしら?」


ウンスはもう一度結婚相談所から送られて来た彼の自己紹介を見返す。


あの随分と整った顔の写真と簡単な自己紹介。

軽く目を通し、ふとある項目で止まる。

名前と会社名、更には30代で貰う筈無いだろうという程の年収額。


だが、その下からは全て空白だった。


なのに、自分とマッチングされたのはどういう事なのか?


「何、何?相談所から来たやつ?」

「あ、ちょっと」


病院の更衣室で携帯を見ていると横を通り過ぎた同僚が見つけウンスの肩越しに覗いて来た。


しかし。


「あれ?この人ってあの“チェヨン”じゃない?」

「知ってるの?」


ウンスが同僚に振り向くと同僚は不思議そうに首を傾げており、調べた検索結果の中にもネガティブな言葉も入っていて、まさか悪評がある人なのだろうか?と不安になっていると、


「とりあえず、カフェに行かない?」


「え?うん・・・」



同僚の誘いのまま2人は更衣室を後にした。








『彼女ともう一度セッティング出来たぞ』

「本当か?ありがとう」

『・・・本当にエレベーター内にいた女性が“ユ・ウンス”さんだったのか?』

「ああ、上の階が約束のレストランだったんだろう?彼女も待ちぼうけを食って帰る途中だったんだ」


『・・・なら何で、お前に気付かなかったんだ?』

「・・・そこは、わからないが」


――自分と同じで自己紹介を見ずに来たとか?


・・・まさかな。


彼女の情報をアンジェから聞き出すと、3年前から登録をしていたらしく何度か別な男性とのマッチングはしているという。しかし、食事後は発展する事無く男性側も彼女ともう一度会う事は無かったらしい。


『顔は美人だが、性格がきついのかな?』

「・・・気は強そうではあったが。でも優しい人だったぞ」

『ふーん・・・』


女性を褒めないヨンがそう思うのだから、ユウンスという女性が余程気に入ったのだろう。


確かに勝手にセッティングすればヨンは確実怒り狂う。

それは想定内だった。

間違ってマッチングされてしまった時は慌てたが、女性の写真を見て何となく大丈夫かもと感じ、

約束の場所に行けばそれも少しは治るだろう事もわかっていた。


『・・・彼女て、医者で頭も良さそうだし顔も凄い美人だよな』

「そうだな」


――即答かよ。

やれやれ。


彼女ともう一度会えるのが嬉しいのか先程からヨンの機嫌は殊更良い様だ。


『会社側が悪かった事もこっちがお願いした事も伝えてあるから、後はどうにかお前が話をしてくれ』

「わかっている」


ウンスと再会出来る嬉しさなのかヨンの声が何時もより高かったのは

気のせいではないだろうとアンジェは肩を竦めたのだった――。











2回目(実際は1回目)の待ち合わせした場所は、前回と同じ江南区ではあったが2階建てのレストランで1階は一般向け、2階は予約制のフレンチレストランだった。

前回のレストランも綺麗な場所だったが、更に値段の高い店にウンスは入口前で躊躇してしまう。


「お店決めたのが向こうなのだから、そこは気にする必要は無いんだけど・・・」


これが裕福層との格差なのか?お詫びの食事会がこんな場所だとしたら、次行く場所は何処なのか想像も出来ない。


――・・・どうして、彼とマッチング出来たのかも、彼が結婚相談所に登録したのかも全てが謎だわ。


同僚からの話も思い出し、ウンスは考え込みながらそのレストランへと入って行った。


「こちらへどうぞ」


店員がウンスを店内へと招き、予約席へと連れて行くと先に来ていた彼がウンスに気付き立ち上がる。


「お待たせいたしました」

「いいえ、こちらこそ・・・」


ウンスを何故か凝視したヨンは頭を深々と下げ顔を上げると再び身体全体を見つめて来た。


――・・・変かな?

レストランに合ってるよね?


彼が着ている濃いグレーのスーツはあの時とは違い、だがハイブランドだとわかる素材にウンスは前回と同じワンピースを着なくて良かったと密かに思った。


「あの時は本当にありがとうございました」


ヨンが頭を下げお礼を伝えるとウンスもいいえと首を振る。だがその間にも既に料理の予約をしていたのか店員がワインを持って来てグラスに注ぎ始めていく。



――・・・え、早くない?


「あの、まだ自己紹介が・・・」

「あ、そうですよね」


ウンスが戸惑っているのに気付いたヨンは、すみませんとゴホンと口に手を当て咳をしている。



――・・・何か話と違うわね。


ウンスは正面にいるヨンを凝視しながら、再び同僚との会話を思い出していた。




『――何故彼の会社が優秀だと言われているかわかる?』

『人を探すのが上手いか育てるのが上手いか、でしょう?』

『それもあるけど、役に立たないと判断したら即首を切るらしく、社員は駒だと思っているとの噂も』

『そんな会社だったら長くは持たないでしょう』

『彼の実家は財閥で会社が潰れる事はないだろうと、言われているわね』

『確かに幅広く経営しているみたいだけど、それと人間嫌いって関係あるかしら?』

『それは異性にも当てはまる事で、見合わないと判断するとスパンと捨てるとか』


『・・・』


『彼が結婚相談所に登録しているのは謎だけど・・・簡単に探せるから?』



――・・・簡単?


簡単と考えて既に3年経った私がここにいますけど?



とは言えず、ウンスは引くつくこめかみを耐えながら黙って同僚の話を聞いていた――。






――・・・その割には何だか落ち着きなく見えるんだけど、気のせいかしら?


正面の彼はまだお互い自己紹介も済んでいないというのに、ウンスをチラチラ見ては何かを急かす様に店員に指示を出している。

また名前も教えず食事をするつもりなのか?ととうとう声を掛けると今気付いた様に慌てていた。


彼が人間嫌いで役に立たない社員を切っていく冷酷な人だとしたら、かなりな二面性を持っている事になるのでは?

カウンセリングもしているウンスとしては中々興味深いが、お付き合いするならどうなのか?と考えてしまう。



「・・・では、改めて私から。

チェヨンと言います。

人材派遣会社を経営しています。

歳は31歳です。」




・・・・・




・・・・




・・・それだけ?




ジッとウンスが見つめてもヨンの口はもう無いとばかりに閉じてしまった。


メールで見た自己紹介のまんまでウンスは思わず乾いた笑いが出る。

本来の彼の姿はどれが正しいのか今だわからない。



「・・・ユウンスです。

江南総合病院の医者です。

歳は32歳です。

趣味は、あ〜買い物とか映画とか、家にいるよりは外に出たいタイプなので」

「そうなのですか?」

「でも、雨の日は絶対出ません。不快指数が増えると仕事に支障が出ますか――」


ハッとし、ウンスは口を抑えた。


どうにも私は余計な事まで言ってしまうらしく、初対面の男性がそれを見て引いたのだと同僚にダメ出しをされたばかりだった。


「すみません・・・」

「いいえ、自己紹介に書いてない事も知りたいです。是非ユさんの事を話して下さい」


・・・いやいや、何で聞く準備しているのよ?


何故か彼はテーブルに手を置き、聞く態勢になっている。

自分は最小限しか語らないのに、此方の話はガッツリ聞いてやるというヨンの姿に驚いたウンスだったが、あ、と思い出し口を開けた。



「・・・では、エレベーター内で助けたからではないですが“閉所恐怖症”は昔からですか?」



途端、


聞く態勢で固まってしまったヨンは

目だけをキョロキョロと動かしていたが、

直ぐにウンスに戻して来た。



「・・・いいえ」

「まあ、最近?」


「・・・」

「い、言いたくないのなら別に話さなくてもいいですが・・・」


ウンスの気遣う言葉にヨンは焦りそうではないと声を出していた。


彼女には既に自分の情けない姿を見せている。

あの優しい手の温もりをまだ覚えていて、話をしてもこの人は馬鹿にしないだろう。


だからか、聞いて欲しい。



「・・・10年前です。信じていた者からの裏切り行為で狭い所が苦手になりました」


「まあ」




彼が話したのは大学生時代の“とても”暗い話だった。









【中編】③に続く

△△△△△△△△△



・・・えぇ、結局短編になっていないのですよ

(´;ω;`)ナンデヤー!

寧ろここ中編じゃん💦









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