※ここからは、原作と少し違う展開になります。
原作が好きという方は違和感を感じるかもしれません。それでも良いよという方はお進み下さいませね(*´`)
君に降る華(19)
宣仁殿に入った王様と王妃の後ろからヨン達も続くと中ではチェ尚宮と武閣氏達、全てでは無かったが女官と内官等が王様を出迎えていた。
だが、見ると先程兵隊等が話した様に重臣達が一人もいない。ヨンの眉が顰められ、そんなヨンをちらりと見たチェ尚宮だったが表情を変えず王様達に恭しく頭を垂れ待っておりましたと挨拶をした。
チェ尚宮は王様が幼い時にお世話をした話をし、それを聞いた王様は今迄強ばっていた顔を和らげ笑み返している。旅の間襲撃を受け、気を抜く事が出来なかった王様も懐かしい顔に高麗にいた頃の自分を思い出したのかもしれない。
後ろにいたチョイルシンは此方にと康安殿に向かおうとし、チェ尚宮は次に王妃に近付くと自分と武閣氏達を紹介始めたが――。
「・・・・・」
王妃は何も返事をしない。
チェ尚宮は一度パチリと瞬きをしたが慣れた様子で武閣氏に指示をすると、王妃を囲み部屋を移動して行く。
そんな様子を見ていたウンスは不思議そうな眼差しを去って行く王妃に向けていた。
「どうしました?」
「いえ、さっきはあんなに笑っていたのに・・・」
「・・・ふぅん?」
チャン侍医も視線を向けたが、チェ尚宮がいつの間に来ていて険しい目をウンスに向けていた。
「・・・この者は?」
あからさまに警戒心を出すチェ尚宮に、ウンスはぺこりと小さく頭を下げる事しか出来ない。
そこに。
「ユウンスだ」
ウンスの後ろからヨンが近付き、ウンスの隣りに立った。
「本物だ、連れて来た」
・・・連れて来たというよりは、現代から此方に来てしまったのが正しいのだが。
ウンスは首を傾げていたが・・・。
「・・・何?」
名前を聞き、チェ尚宮が目を大きく開け驚愕した顔でウンスを見始めた。
「・・・真におったとは・・・」
そう言いその顔のままヨンに向け、それを見たヨンは口端を上げる。
「・・・わかっただろう?だから、俺は無理だと返事をしてくれ」
「・・・・全く」
はぁーと長いため息を吐き出し、もう一度チェ尚宮はウンスを見ると、
「・・・後でお話があります」
それだけ言い王妃を追う様に歩いて行った。
「・・・・・え?」
「隠さず話せば大丈夫な方ですから」
チャン侍医の言葉も何に対してのアドバイスなのかもわからない。ウンスは訳がわからず、呆けて立ったままでいるとヨンが見下ろしウンスと呼んで来る。
「叔母上にウンスを教えていたのだ」
「・・・え?今のが叔母様?」
「ああ」
お辞儀はしたけど何の挨拶もしていない。
まだ私を疑っている様子と小柄な女性なのに纏う張り詰めた空気は、病院の上層部を見た時の緊張感を思い出してしまう。
――・・・あの女性が叔母様。
もう少し穏やかな女性を想像していたわ。
予想外な対面に、はぁ、と気の抜けた声を出しているウンスをヨンは別な場所へと促し歩き出したのだった――。
宣仁殿から出て歩いていたが、ふとウンスは前を歩くヨンを呼び、
「・・・さっき無理だと言っていたけど、何が無理なの?」
そう言うと。
その言葉に何故か一瞬ヨンの身体が止まり、肩越しに顔だけを振り向きウンスを見て来た。
「・・・王様を迎えに行き、帰って来たら・・・叔母上が組んだ、見合いが・・・」
徐々に小さくなっていくヨンの声だったが、聞き取れたウンスは口をポカンと開けている。
「はぁ・・・そうだったの?」
へぇー、と昔と同じ様に軽く返すウンスにヨンはぐっと口をへの字にしていた。
・・・だから着く迄に、決めたかったのに。
結局ウンスからは、まだ契りの承諾は貰えていない。
「・・・しかし、ウンスと再び出会ったのだから、そんな話受ける訳が無い」
「え、ちょっと待って、チェヨンさん・・・」
しかし、ウンスはうーんと額に手を付け、待て待てとヨンの話を止めて来た。
「・・・え?つまり、これは身内に私を紹介したかった、と?」
「そうだ」
「・・・えー?!」
「えー、とは?ウンスにはずっと伝えて来ているではないか?」
宿屋ではヨンがウンスを開京に連れて行くと、ウンスに対して“すき”という言葉をずっと言葉に出しているはずだ。
ウンスもこんな自分を嫌では無いという。
――何が問題なのか?
「俺はずっとウンスを想ってきたのだ。
開京に連れて来て叔母上に自分はこの者と夫婦になると言うつもりだった」
「え、何ー?!」
しかしウンスはヨンの言葉に驚き、目を丸くした。
いつの間にか、ヨンとウンスは廊下で立ち止まり何やら言い合いになっている。
後ろから付いて来ていたチャン侍医とテマンは唖然とその光景を見ていたが、長引きそうだと感じたチャン侍医は、
「先に戻ります」
そうテマンに伝え帰って行ってしまった。
「え?え?オイラがいるのか?」
会話もよくわからないのに、見ているこちらの身にもなってくれ、と狼狽えてしまう。
だが、そんなテマンを余所に二人の話はまだ終わっていなかった。
「チェヨンさんが私を好きだったのは嬉しいと思うし、嫌な気持ちにはならないわよ?だけど・・・」
「嫌で無いなら、そのまま夫婦の契りを結んで欲しい」
ヨンの言葉を聞き、ウンスはだからちょっと待ってと手で制し、聞いていたテマンは恥ずかしさに耳を抑え走って行った。
「恋人越えて、直ぐ結婚はちょっと・・・」
「“恋人”とは?」
「好き同士がお付き合いする事よ」
「なら契る事と変わらん」
「そうじゃなく・・・!」
何だ?この時代は好きになったら直ぐ結婚だったの?
いや、違うでしょう?
「まず恋人になって、お互いの事を知ってそこから二人で暮らせるわねと確認して、それからじゃないの?」
「・・・それもあるが・・・」
確かに、メヒとも直ぐに夫婦になるという訳では無かった。だがその間、手を握ったり接吻をしたりはしたかもしれないが最後の一線迄は越える事無く、夫婦になってからと決めていたのだ。
「・・・・・」
ヨンは視線を落とし、ウンスの手を見つめた。
ウンスが消えてから暫く経った頃、妓楼に行く機会があり妓生の身体を触る事があった。
自ら天界の道を消し、ウンスも自分を忘れてしまっただろうかと半ば投げやりな気持ちも芽生えていた自分は、妓生の肌を触ったが、頭に浮かぶのはウンスの透き通る様な白い手だった。
一度思い出したら消える事は無く、傍にいる妓生の肌に嫌悪感を覚えた自分は何も昂る事も出来ずに、気付いたら妓生を部屋から追い出していた。
――・・・今、自分は焦っている訳では・・・無い筈だ。
なのに、何故自分はウンスと早く繋がりを持ちたいと願っているのか?
「・・・“恋人”とは?夫婦と何が違う?」
「何が?別にそんな差は・・・夫婦では無いだけで・・・」
「・・・それは、ウンスに触れてはいけない決まり等はあるのか?」
「無いわよ!恋人同士がそういう関係になるのは当たり前でしょうに!」
何故、恋人同士になって触れなくなるのか?
逆だろうに、とウンスが言うと何故か沈んでいたヨンの顔がぱぁと明るくなり、彼はそういう事かと納得し頷いて来た。
――・・・言葉が違うだけで、恋い慕う者同士の様にして良いらしい。
「では、触れて良いのだな?」
「え、えぇ、だから、まず恋人から始めましょう!」
「わかった!」
ヨンは返事をしながらウンスの手を取り、自分の頬に付け視線をウンスに向け微笑んだ。
「焦った俺が恥ずかしい。だが、ウンスが承諾しているのを聞いて安心した」
“恋人”なら良いという。
しかし、中身は夫婦と変わらないと、ウンスは自分とその関係を拒否はしないと言った。
なら、急ぐ必要は無い。
――何れウンスとは夫婦になるのだから。
ウンスの手を自分の手で挟み、ゆっくりと撫でる細いが厚みのある彼の指の感覚が腕から伝わり、背中に甘い痺れを走らせて行く。
・・・気のせいか?
触り方が徐々に艶めかしく感じられるのは?
「・・・チェヨンさんて、手が好きなの?」
「ウンスの手だからな。ずっと触れたかった・・・あぁ、他の所もだが」
・・・またさらりと男を出して来る!
「・・・何ていうか、ここは駆け引きとかは無い訳ね」
それともこの人がただ直球を投げて来る人なのか。
熱くなって来る顔を横に向けると、
「・・・あれ?チャン先生とあの男の子は?」
「ん?」
廊下を見渡し、いつの間にか二人が消えていた事に気付いたのだった――。
(20)に続く
△△△△△△△△
ストレートしか投げない男。
それがヨンさん。✨
C100も今日で終わり、
暑い中お疲れ様でしたー❣️
来年は私も・・・冬なら?(´ー`)
✣✣✣✣✣
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これももうそろそろ一度終了になります。
この後は、ジグザグや限定話に戻ると思います。
(゚Д゚)ノ
・・・・と、まぁ、少しTwitterにもかきましたが、月明かり~や君に降る~の話は前から考えていまして・・・
何かと繋がっております。
そのうち向こうにも話が出て来るかもしれません。
どれが?と思う方はウンスの過去話を見てみると気付くかもしれませんねぇ笑
わからないわ・・・という方は、他のキャラを見るのも良いかもしれません♥
現代の二人のドタバタどうなったんやろかー?(๑°⌓︎°๑)と気になっていた方は更新されたら見てみてね!
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