ジグザグ♧(5) | ー常永久ーシンイ二次創作

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ジグザグ♧(5)




「俺は知っていたよ?彼奴がずっとウンスさんを見てた事」

「そ、そうなの?」

彼はチョン(鄭)ヒョンジュと言い、今は実家の病院の外科主任をしているという。やはり、彼もヨンと同じ裕福層の家庭の子であり、卒業した後は他の病院で経験を積み実家を継いだという既に約束された場所がある人だった。
それでも、ヨンの周りにいた男子達は真面目に勉強をしていた様にも見え、ウンスを悪く言う事も無かった記憶がある。

「あー、でも、最初はウンスさんの事不審がっていたよ?常にレポートも実習も直ぐ合格貰えるし、・・・あぁ、ヨンだって思ってた筈だよ」
「ヨンも?」
「まぁ、でもヨンは直ぐウンスさんに纏わり付く様になったけどね」

何がきっかけかは知らないが、それからのヨンの怒涛のウンスに対してのアプローチは、此方が見ていても奇妙だった。これで彼の近くでユウンスの悪口等言うものなら、瞬発で殴って来ていた筈だ、それ位ヨンの目が狂気めいているとヒョンジュ達には感じ取れた。
しかし数年経ちヨンがアメリカから帰って来て、久しぶりに会った時には随分と落ち着いていて、会話の中でユウンスと恋人になったのだと聞き、漸く彼の棘が取れたのだと思った。そして更に暫くして今度は婚約したとの報告をメールで受けた訳で、今日祝ってやろうと来たのだが。

「まぁ、二人を知る俺としては良かったと思うよ」

ヨンの異様で理解不能な行動は全て無駄では無かったという事なのだ。

ヒョンジュがにっこりとウンスに笑い、彼からこんなに話された事もあの時代の話も聞いた事も無く、ウンスは戸惑いながらも礼を述べた。

「・・・ありがとう」

恥ずかしそうに微笑み返して来るウンスの顔を見て、彼女も随分変わったとヒョンジュは思った。
確かに顔は昔から綺麗だった。しかし、あの時はまるで自分達に対して警戒心の高い女性だったのに・・・、それもヨンのおかげかもしれないな。



「・・・お前、何やってんだよ?」

ヒョンジュの後ろから低い声が聞こえ、彼が振り向くと冷たい眼差しのヨンが立っていた。
講習会場から少し離れ、エスカレーターの脇にあるベンチに座っていたのだがどうやらヨンはリハーサルが終わった様だ。

グレーの細身のスーツは、肩幅があり、筋肉質なヨンが着ると医者というよりはスポーツ選手の様でもあるが、手足がスラリと長い為遠目から見ていてもやはりモデルにも見えてしまう。
案の定、ヨンの講習会待ちの女性達がチラチラとヨンを見ていて、ヒョンジュは相変わらずだと思いウンスは少し拗ねる。
それを受け続け慣れている為知らないのはヨンだけなのだ。

「何って久しぶりにウンスさんに会ったから話を・・・」
「別にしなくていいだろう。
ウンス、もう来ていたのか?連絡してくれれば良かったのに」
ヒョンジュに挨拶もそこそこにウンスに近付くと、待っていたとばかりに手を握って来た。

「ちょっと・・・」
ウンスはチラリとヒョンジュを見て焦っているのに、ヨンの瞳は彼女しか見ていない様で。
「全部で二時間程だから、終わったら一緒に帰ろう?」

絶対に。
二人で真っ直ぐ帰ろう。
食事は買って帰ります。

「は、はい?」
「だから待っていて」
帰らないで。

・・・あれ?またコイツの目がおかしくなってない?

ヒョンジュがヨンの眼差しを見て感じたが、黙っているとヨンは此方を向いた。

「てか、何でお前いるの?」
「マジかよ、お前!婚約したってメールして来たのお前だろう?お祝いしに来たんだよ!」
「あぁ、何だ。ありがとう」

今思い出したかの様な返事にヒョンジュは全くと、呆れてしまった。だが、彼が相変わらずウンスにおかしな執着心がある事だけはわかった。

それで二人が幸せなら問題無いとは思うが。


ヒョンジュは二人と少し会話をし、今度食事に行く事を約束して別れた。


一日暇だしあちこち施設内を歩こうと、ついで講習会が終了したらヨン達も一緒にと誘おうと思ったがヨンが早く去れという空気を出していた為に、結局一人で歩く事にした。

「やー、意中の女性を捕まえるとあぁなるんだな、彼奴は」
友情より愛情。悪くはないけどなー。


そう思いながら先に小腹を満たそうとレストランに入って行くと。

・・・あれ?あの女性達は?

見た事ある集団に、しかしあまり関わりが無かった為に彼は彼女達に背中を向け近くのテーブルに座る事にした。

「彼が江南病院でも優秀だっていうのは聞いた事があるわ」
「へぇー」
「彼が講師だなんて、楽しみだわー!」
なるほどね、彼女達もヨン見たさか。

確かに彼奴は昔からモテていた、そこは否定しない。どうやったら頭も顔も家柄も良くなるのか?前世でどんな徳を積んだのか調べて欲しいぜ。


「・・・ねぇねぇ、知ってる?さっきユウンスがいたの」
「あ、いたわね」
「ムカつくから突き飛ばしちゃったわ」

「・・・・・」
ヒョンジュはスマホを弄っていた手を止めた。

相変わらず、馬鹿げた事をしている。
お前らいくつになったんだよ?
幼稚すぎる行動にヒョンジュは呆れ、ため息を吐いてしまう。

「知ってる?ヨンが看護師とトラブっていたって話」
「知らない」
「私の家医療品メーカーであの病院にも卸しているんだけど、看護師が元カノで修羅場があったと・・・しかも裁判にまでなっているとか」

・・・元彼女?大学時代はずっとウンスを追いかけていたぞ?その前か?
彼奴の事だから、高校からモテていそうだが。
ほほぅ修羅場とな。

「何それ、そんな騒ぎが?」
「アメリカから帰って来てヨンの調子が悪い時もあって・・・そっちはどうやらユウンスと関わりがあるらしいわ」
「あの女、何時までヨンの近くに纏わり付くつもりなのかしら?」
「昔からヨンを狙っていたじゃない?頭が良いからって人を見下していたものねぇ」

・・・見下す、ねぇ。
あの警戒心を違う見方でいえば、そう見えるのかもしれない。だが、ヨンはそれが違うとわかったのだろう、ウンスの弱い部分を見て何か惹かれたのかもな。

「・・・しかも、今付き合っているって聞いたのよね」
「えぇ?何それ?本当にムカつくわね」
「田舎から来たから、あの大物は逃せないと思っているんじゃない?」
「はー、強かだわ」

・・・わかってねぇなぁ、此奴ら。


ヒョンジュはアホらしいと呟くと。

「駄目だ、気分悪くなるだけだな」

注文しようとメニューを見ていたが、それを置きテーブルを立った――。




(6)に続く
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お前ら・・・( º言º)






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