ジグザグ(20)
「いって・・」
「おい、キム。お前ウンスに何か言っただろう?」
病院の廊下でキムの後ろ姿を見つけたヨンはキムの腕を徐に掴んで後ろから低い声を掛けた。
ヒィと寒気が背中に走りながらも、首を横に振って無実を訴えた。
「俺じゃないです!パク医師です!」
「あ?嘘付くなよ?」
「本当に、本当にパク先生ですって!」
「チッ」
舌打ちをしてキムの腕を離し、ヨンは窓側に顔を向けた。
同じ身長なのに何故ヨンから喰われそうな威圧感を感じるのか?あの目を見たからだな、うん。
あーいてー、と腕を擦りながらヨンに向いたキムは不思議そうに聞いて来た。
「何でですか?ウンス先輩と同棲しているんでしょう?何が不満なんですか?」
「まだ完全にはしてねぇよ」
「・・・あ、そうですか」
それはただの八つ当たりだ。
キムは言いたかったが、ヨンには言えない。
本当にこの二人は忙しいと感じてしまう。落ち着くまで一体どの位時間が掛かるんだろうか?
「来月ウンス先輩の実家に行くんでしょう?順調じゃないですか?」
「だから誰の情報だよ?」
キロリとキムをヨンが睨み付けた。
何故お前が知っているんだ?それが腹立つ。
「・・・パク医師」
「・・・・・」
パク医師がウンスの先輩医師であるのは知っているが、二人の情報がだだ漏れではないか。
また舌打ちが出そうになりヨンは耐えた。
「・・・で、俺が女で腑抜けになったと言われているんだって?」
「あー、それは・・・どうせ他の女性職員達が言っているだけでしょう?気にする必要は無いですよ」
「・・・女達。・・・へぇ、そう」
腕を組んでいたヨンは口に指を持っていき、ふーんと小さく声を出した。
眼鏡の向こうの彼の目は窓の外をずっと見ていて、何を考えているかわからない。
しかしヨンからあの冷たい空気を感じ、再びキムは余計な事を言ってしまったのか?と背中が寒くなっていった――。
(21)に続く
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いきなり話飛びましたね。すみません!(--;)
19.5(19の続き)は後程出ます☆
病院ではヨンは眼鏡も掛けるタイプ。
今回はやはり少し長いですかねぇ・・・。
