ジグザグ9
しかしヨンと別れてから四日経ち、
何故かウンスのクリニックにあの機器が届けられた。
「しかも2台!凄いですねぇ!」
スタッフ達ははしゃぎプラズマ美顔器と説明書を見ては楽しそうに話しているが、ウンスはどうして?とただその機器を見つめるしかない。
ヨンには確かに言った。
自分の気持ちも何もかも。
これだっていらないと伝えた筈なのに。
急いでスマホを掴んだがヨンには掛けられない。
少し考えウンスはオーナーに連絡する事にすると、また秘書が出てどうやらオーナーは高齢の為時々身体の体調を崩してしまうらしい。心配するウンスに秘書は大丈夫ですと返事をして来た。
『其方のクリニックの事もちゃんと指示がありますので、その辺のご心配は無用ですよ』
「・・・はぁ」
今は違う心配だったのだが、それは言わなかった。
しかも秘書は見合いの話を聞いて来てウンスは口篭ってしまう。だが彼から話を聞いてウンスは驚愕した。
『良かったですねぇ。息子さんウンスさんを気に入った様でオーナーに色々とご質問されておりましたよ。お見合い上手くいったのですね?』
「・・・・はい?」
『彼が言うには、また日程を決めると言っておりましたから』
「はあ?!」
何なの?ヨンの行動がよくわからない!
見合いも何も始まる前に終わった様なものなのに。
「いや、でももう・・・」
『大丈夫ですよ。あの青年はとても優しい方ですから。きっとウンスさんも好きになると思うのです』
なっていたわよ!ずっと前から!
電話を切った後もウンスは唖然と机に座って呆けていた。
ヨンの意図が全く読めない。
あんな別れ方をしたのに・・・。
きっと私達は数年前からお互いが何も気付かないまま、勘違いをしたまま過ごしていたのだ。
そしてあの日に別れてからヨンからの電話は一度も無い。
なのに、日程を決めるですって?
「・・・何を考えているの?彼は・・・」
私を恋人だと思っていたという。
確かに空港で会話は幾つかしたが、殆ど覚えていなかった。
―・・・ヨンを待っている・・・?
言ったかもしれないが、それは何時もの会話でも話す事でそこに深い意味があったなんてわかる訳がない。
その前に私は拒まれていたのだ。
そんな考えにいく訳が無い。
今迄のヨンの私に対する会話や何かしら助け様としていた理由が漸くわかった。
「・・・私を好きだった、て事?」
嬉しい筈なのに心の奥底では数年間の辛さが勝っていて、彼を受け止められない自分がいる。
元々私の性格が良くないのだろう。
天邪鬼な私は泣いて怒った分弄れてしまった。
「・・・私と離れた方がヨンの為だわ」
送られた機器だけでもう充分。
勤め先も違うのだから、お互いが会わなければもう接触する事も無い。
私から彼にコンタクトを取ろうとは思わなかった。
(10)に続く
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ウンスは気持ち迄拗れ気味。
※そして再びのヨンの謎行動・・・。
