この世界に、最初から決まっていることなんて、そんなに多くないのかもしれない。

「こうじゃないとダメ」
「こうしないとダメ」
「普通はこうする」
「みんなそうしている」

そうやって、いつの間にか自分で自分の選択肢を狭くしている。

 

何一つ決まってなんかない!

 

学校を出たら就職する。

仕事を始めたら、みんな残っているんだから自分だけ先に帰れない。

家を買う。
車を持つ。
保険に入る。
仕事をする。
結婚する。
子供を育てる。
習い事をさせる。
学校に行かせる。

 

まるで、最初から人生の順番が決まっているみたいに。

 

それを「普通」と呼んで、
それを「当たり前」と呼んで、
気付けば、自分までそう思い込んでいる。

 

でも、本当にそうなんだろうか?

 

  決まっていることと、決まっていると思っていること

もちろん、何でも自由なわけじゃない。

法律もある。
制度もある。
お金もある。
家族もある。
身体もある。
環境もある。

自分がどれだけ望んだって、変えられない事実は確かにある。

 

生まれる場所も、
親も、
育った環境も、
最初に持たされた手札も、
自分では選べない。

 

選べるように見えて、実際にはほとんど選べないことだってある。

 

進学先もそうだろう。
就職先だってそうだ。

「好きなところへ行けばいい」

なんて簡単に言ったところで、学力も金も距離も家庭環境もある。

 

自由なんて、案外小さい。

 

人生で自分が自由に出来る範囲なんて、ものすごく矮小なのかもしれない。

 

でもさ。

だからって・・・

「もう決まっている」

って最初から諦める理由にはならないんじゃないだろうか?

 

  「本当に?」って疑ってみる

私は今、独立を目指している。

別に最初から経営者になろうと思って生きてきたわけじゃない。

 

就職して働く。

それしか知らなかった時には、
それしか選択肢がないように見えていた。

 

でも、いろんな仕事をして、
いろんな人と出会って、
いろんな経験をして、

「あれ?別に就職だけじゃないな」

って思った。

 

私は離婚もしている。

だからこそ、
結婚って何だろう?
夫婦って何だろう?
家族って何だろう?

そんなことも考えるようになった。

 

今までの経験が、新しい選択肢を見せることがある。

 

だから、

「決まっている」

と思っているものの中に、

本当はまだ選べるものが残っているのかもしれない。

 

そのことには気付きたい。

 

  現実に潰されない強さが欲しい

私は、何でも変えたいわけじゃない。

 

変えられないものはある。

現実はそんなに優しくない。

努力したってどうにもならないこともあるし、
自分の力では動かせないものだって山ほどある。

 

だから私は、

現実に潰されない強さが欲しい。

変えられない事実に耐えられる強さが欲しい。

 

そして同時に、

現実の中に残っている選択に気付ける賢さが欲しい。

変えられるものを見付けられる賢さが欲しい。

 

全部を変える必要なんてない。

全部を選べる必要もない。

 

ただ、

「これは本当に変えられないのか?」

「これは本当に決まっているのか?」

それくらいは、その都度考えてみてもいいんじゃないだろうか。

  間違った選択なんて、いくらでもある

一度選んだものを、

「違ったな」

って思うことなんて当たり前だ。

 

離婚。

破産。

転職。

進学。

就職。

人生にはいくらでも分岐点がある。

その時は正しいと思って選んだ。

 

でも後から、

「あれは間違っていたな」

って思うこともある。

 

後悔することだってある。

 

私も昔、ヒッチハイクで旅をしたことがある。

その最中なんて、楽しいばっかりじゃない。

腹は減る。
疲れる。
帰りたい。
でも金はない。

サービスエリアで野宿して、
車を待って、
知らない人に声をかけて。

 

その瞬間だけ見たら、過酷そのものだ。

「なんでこんなことしてるんだ?」

って思った。

 

でも今振り返れば、最高の経験だった。

日本もまだまだ人に優しい世界なんだなって思えたし、
助けてくれる人がいることも知った。

 

渦中では過酷。

直近では後悔。

でも時間が経てば、
違う色に見えることもある。

 

  白と黒だけは、自分の手に持っていたい

人生は、自分一人だけで描くキャンバスじゃない。

親も描く。
学校も描く。
会社も描く。
社会も描く。
他人も勝手に描いてくる。

 

「成功」
「失敗」
「普通」
「異常」
「立派」
「ダメ」

勝手に色を乗せてくる。

極彩色だ。

 

でも・・・

そのキャンバス全部を自分だけで描けなかったとしても、

白と黒だけは自分の両手に持っていたい。

 

これは無かったことにしたい。

これは黒歴史として残したい。

これは今なら別の意味に塗り替えたい。

それを決めるのは、他人じゃない。

 

私でありたい。

他人に勝手に黒を塗られたくない。

 

逆に、

「いい経験だったね」
「全部意味があったんだよ」

なんて勝手に白く塗られるのも違う。

 

それを決めるのは私だ。

 

  私達には、出来ることしか出来ない

結局、私達には出来ることしか出来ない。

 

何でも出来るわけじゃない。

何でも持てるわけじゃない。

両手しかない。

持てる分しか持てない。

 

だからこそ、

何を持つのかは選ばないとな。

 

私は白と黒を持っていたい。

 

世界にどんな色を塗られても、

「もう決まってる」

って言われても、

そのまま信じ込まずに済むように。

 

変えられないものには耐えたい。

変えられるものには気付きたい。

 

出来ることしか出来ないなら、

出来ることくらいは、自分で選びたい。

 

そんなふうに思う。

「あなたの両手には、何を持っていたいですか?」