ハングリー精神が成功の秘訣だ!みたいに言われることがある。
確かに、スポーツの世界でも、ビジネスの世界でも、いわゆる「負けん気」のような「こなくそ!」みたいな
負けず嫌いのような精神性は必要とされることがある。
でも、ハングリー精神とはそういうモノを指す言葉じゃないんだ。
hungry(ハングリー)を空腹と訳して、ハングリーマインドみたいに扱うからそもそも変なことになっている。
だから、ハングリー精神が足りないから試合に勝てない!みたいな言い方は根本から間違っているんだ。
ハングリー精神は成功の秘訣?
「ハングリー精神」って、どんなイメージでしょうか?
負けん気? 闘争心?「何くそ!」っていう気概?
……これだと、まるで「アングリー精神」じゃない?(笑)
ハングリー?(hungry)=空腹
肉体的な飢えや、精神的に追い詰められた欠落感・喪失感・・・。
それらはただ人をすり減らし、パフォーマンスを落とすだけで、なにも良いことが無いように思える。
貧困や病的な渇きを美化したところで何の意味もありません。
ただ、空腹状態の方が行動力が出て、活動的になり、意欲的になるなんて言われることもある。
空腹のときに買い物に行くと、以上にカゴに入れてしまうあれです。
※人間は空腹のときの方が、欲求に対して正直になると言われています。
かといって、満腹で満たされた状態は穏やかで寛容になれると言われるが・・・
正直、満腹なら些細なコトも気にならないけど、意欲も行動力もいまいち生まれない。
ダラけたくなるのが人の性。満たされているから、何も求めないっていう状態だ。
そんな状態からは「新しい何かをもとめて、今より!さらに!もっと!」という感情は生まれにくい。
本当のハングリー精神
じゃあ、本当のハングリー精神って何なんだろう?
そう考えていた時、昔教科書で読んだ今西祐行さんの童話『一つの花』を思い出しました。
戦時中の物足りない時代、幼いゆみ子はいつも「ひとつだけ頂戴」とおねだりします。
出征する父親はそんな娘を見て、「あの子はもっと頂戴、いっぱい頂戴と言えないまま生きていくんだ」と涙を流す。
あの父親の涙は、単に娘がひもじかったから流したものではないと私は感じた。
「もっと世界を知ってほしい、もっと欲張って求めてほしい」という祈りだったのだと思います。
「一つだけ」で満足するのは、与えられた小さな枠の中で納得してしまう諦めに近い感情何ではないかな?
そこに、
スティーブ・ジョブズの「ハングリーであれ、愚かであれ(Stay hungry, stay foolish)」が重なります。
周囲の計算や「リスク」に囚われず、自分の欲求と可能性に素直であり続けろ、と。
身体や心がどういう状況にあろうとも、内側から湧き出る「もっと、さらに、いっぱい」という純粋な好奇心、探究心、そして意志。
それこそが、ハングリー精神の真の正体なのではないかと私は思うんだ。
ハングリーなイカロスは飛び上がるさ
高く飛びすぎれば、イカロスの羽のように燃え尽きる怖さは当然あります。
まさに、ハングリー精神がもたらした「もっと!さらに!」を体現した時の結果の一つだろう?
裏がジョーカーかもしれないカードをめくりに行くのは、勇気がいります。
それでも、満たされないまま立ち尽くすくらいなら、手を伸ばし続けるしかない。
「成功」なんていう抽象的な記号を目指すのではなく、
まだ見ぬ出会い、仕事、事業、人間関係、そして自分自身の可能性に向かってカードをめくりに行く。
その意志を持っている人だけが・・・
ラストシーンに咲き誇るあの一面のコスモス畑のような、誰も見たことがない景色にたどり着けるのだと信じています。
その繰り返し・・・何度ダメでも挑戦し続け、手を伸ばし続け、求め続ける意思
それこそがハングリー精神で、それこそが成功につながる秘訣だって言う話なんだと私は思うよ。
ある意味、トレジャーハンターだわwww

