仕事柄・・・というか、経験柄・・・いろいろな人を見てきて思うけれど、

人間関係の始まりって、実はものすごくドライで切実だ。 

 

最初からそこに「信用」なんてものは存在しない。 

だって、初対面の相手を信用する材料なんて、本来ハナから一粒も持っていないのだから。

信用って、何から始まるんだろう?

 

人間関係って、何から始まるんだろう?

「信用です。」

……って言われても、初対面の人を信用なんて出来ないよね。

 

だって、その人のことを何も知らないんだから。

だから人は、最初に見える情報から相手を判断する。

 

笑顔だったり、挨拶だったり、服装だったり、プロフィールだったり、自己紹介だったり。

最近なら、SNSやマッチングアプリのプロフィール、レビューなんかもそうだ。

 

結局、人は開示された情報からしか相手を知らない。

 

だから第一印象って、思っている以上に大事なんだと思う。

ルッキズムなんて言葉もあるけれど、初対面で見た目が判断材料になるのは仕方がない。

 

だって、他に材料が無いんだから。

もちろん、見た目だけで信用されるわけじゃない。

 

でも、「この人と少し話してみようかな?」と思わせるきっかけにはなる。

私は、それで十分だと思っている。

 

  よく「人は見た目で判断するな」と言うけれど、初対面では見た目しか判断材料がないのだから、ルッキズム云々以前に無理な話である。

演出なんて嫌だ。

素の自分で勝負したい。

 

そんな意見もあるだろう・・・

 

でも私は思う。

演技で上等。

 

礼儀だって演技だ。

笑顔も演技だ。

敬語だって演技だ。

テーブルマナーだって演技だ。

 

全部、「私はあなたと良い関係を築きたいですよ。」という演出なんだから。

 

演出だから嘘なんじゃない。

関係を始めるための入り口なんだ!!!

 

だって、初対面で酔いつぶれてゲロを吐いている人と、「また会いたい」と思う人は少ないでしょ?

 

だから人は、目に見える情報から相手を推し量るしかない。 

プロフィール、笑顔、挨拶、清潔感のある服、言葉遣い。

 

まずは入口を作る。

そのための第一印象なんだ。 

  じゃあ、自己開示は何のためにするのか?

私は、自己開示には下心があると思っている。

恋愛でも営業でも同じ。

 

相手と仲良くなりたい。

仕事を任せてもらいたい。

信用してもらいたい。

 

だから自分の情報を渡す。

つまり、未来の信用を得るための投資なんだ。

 

予約もそう。

レビューもそう。

プロフィールもそう。

自己紹介もそう。

 

全部、「私はこういう人です。」という情報を相手へ預ける行為なんだと思う。

 

「私は怪しい者ではありません」という看板であり、

未来の信用を得るために最初に差し出す「手付金」みたいなものだ。

  全裸にならなくていい。大人の正しい「自己開示」のルール

でも、全部さらけ出す必要なんて無い。

 

そんな世界じゃない。

職場の同僚に、自分の人生を全部話す必要はないし、趣味で知り合った人に家族の事情まで話す必要もない。

小出しでいい。

 

むしろ、小出しくらいがちょうどいい。

関係性には濃淡がある。

恋愛と職場では違う。

親友と顔見知りでも違う。

だから、自分が必要だと思う分だけ自己開示すればいい。

第一印象というきれいな玄関を作り、

自己開示というドアを開け、

約束を守るという実績で部屋を整えていく。

 

そうやって時間をかけて積み上げた先で

ようやく「あいつって実はこういう不器用なところがあるんだよね」という

その人だけの味わいや「人間らしさ」が愛おしく見えてくる。

 

相手が何を知りたいかなんて、こちらには分からない。

だったら、自分の主観で「ここまでは話そう。」と決めればいい。

 

  人間関係は「手付金」と「約束の履行」でできている

そして、本当の信用は、その先で作られる。

約束を守る。

時間を守る。

言ったことをやる。

 

その積み重ねで、「この人は信用できる。」になっていく。

 

だから私は思う。

信用は、情報から始まる。

 

でも、

信用は、情報だけでは完成しない。

 

最初はプロフィール。

次は会話。

その次は約束。

そして履行。

そうやって何度も積み重なって、ようやく「あの人らしいね。」という個性が見えてくる。

 

人間関係は、最初から深くなるものじゃない。

第一印象という入口があって、自己開示という橋を架けて、約束を守るという積み重ねがある。

その先に、ようやく本当の信用が生まれるんだと思う。

信用とは、奇跡みたいに突然降ってくるものじゃない。 

相手を安心させる演出から始まり、誠実な約束の積み重ねの果てに、ひっそりと育つ未来への期待なのだ。