酔えればいい酒もある。
騒げればいい夜もある。
でも、忘れられない一杯は、
酔いではなく、特別を教えてくれる人がつくる。
本物のお酒は、酔わせるんじゃない
思っていたより、ずっとスッキリしていた
先日、本格的なbarに行った。
そこでバランタイン17年を飲ませてもらった。
正直、思っていた以上にスッキリしていた。
深い香りがあって、氷が溶けるたびに口当たりが変わっていく。
決して薄いわけじゃない。
決して誤魔化された味でもない。
それなのに、不思議と酔わない。
むしろ、酔いがさめるような感覚があった。
美味しいお酒って、こういうものなんだと思った。
マンハッタンで知った、大人のなめらかさ
その後に頼んだマンハッタンも、忘れられない一杯だった。
カクテルに詳しいわけではない私でも分かるくらい、なめらかで、冷たくて、深い。

ウイスキーを使っているはずなのに、ウイスキーが強く主張しすぎない。
でも、確かにそこにいる。
これが本物のお酒なんだと思った。
ギムレットには、まだ早すぎる
そして最後に、味変でスッキリしたものをお願いした。
「ギムレットには早すぎますね」
なんとまぁ、気の利いたバーテンダーさんだ。
まだお別れには早いらしい(笑)
とはいえ、終電の時間はあるんだけどね・・・
ライムの利いたスッキリした口当たり。
砕けた氷の刺激。
その一杯に、ちゃんと物語があった。
楽しいだけでは、忘れられない
お酒って、楽しく飲めばいいと思う。
誰と飲むのか、いつ飲むのか、何を飲むのか。
それぞれに楽しみ方がある。
安いお酒を気軽に飲む夜だってある。
騒いで笑って、ただ酔うために飲む日もある。
それはそれでいい。
でも、忘れられない一杯になるのは、楽しいだけでは少し足りないのかもしれない。
好きになるには、体感が必要だ
何かを好きになるって、本物を体感した時に起こる感情なんだと思う。
人からどれだけ熱く語られても、体感していなければ「お、おう」で終わってしまう。
車でも、スポーツでも、映画でも、お酒でも同じだ。
風を感じて、空気に触れて、熱量を受け取って、誰かと言葉を交わして。
そこで初めて、心が動く。
だから私は、映画を一人で見るのがあまり得意じゃない。
感動した時間を誰かと話して、表現して、共有した時に、初めてその時間が完成する気がするから。
一杯が、物語に変わる時
今回のbarで飲んだお酒もそうだった。
ただ美味しいだけじゃない。
ただ酔うためのお酒じゃない。
バーテンダーさんの気遣いと、言葉と、空気と、その場の時間があって、初めて忘れられない一杯になった。
本物のお酒は、酔わせるんじゃない。
その夜を、特別な記憶に変えてくれる。
シンプルフレーズ
楽しい時間の過ごし方は、誰しも自由だ。
でも、忘れられない感動をくれるのは、
“特別”を教えてくれる人との出会いなんだ。
お酒は楽しく飲めばいい。
でも、忘れられない一杯は、楽しいだけでは生まれない。
その先にある“特別”を教えてくれる人との出会いが、
ただの一杯を、物語に変える。
が・・・さすがにいいお値段ですね。


