性悪説について

人間は放っておくと、欲望や利己心に流されやすい。
だから、教育・ルール・仕組みで整える必要がある。

っていう考え方

 

人間は完璧じゃない前提で、

失敗しても壊れない仕組みを作ることが大事なんです。

つまり性悪説は、人間不信ではなく、
人間の弱さをちゃんと見た現実的な考え方です。

 

職場で言えば、

人はミスをする。
だから責めるより先に、ミスが起きにくい仕組みを作れ。

っていうこと。

 

反省会という名のつるし上げに、性悪説が足りない

 

職場でよくある反省会。

問題を指摘して、原因を探して、状況を確認して、対策を考える。
そこまでは分かる。大事だと思う。

 

でも、最後の落としどころがいつもこれ。

「次から気を付けます」
「確認します」
「注意します」

いや、それで何が解決するの?

 

私は甚だ分からない。

気を付けられなかったから起きたんだろう。
確認できなかったからミスになったんだろう。
注意が続かなかったから問題になったんだろう。

 

それをもう一回、
「気を付けましょう」
で終わらせるなら、それは対策じゃない。

 

ただの精神論だ。

そして、現場への責任転嫁だと思ってしまう。

  現場は、そんなに万能じゃない

限られた環境。
限られた時間。
限られた人数。
決められた方法。
終わらせなきゃいけないタスク。

その中で働いていたら、意識はどうしたって「終わらせること」に向く。

それは仕方ないだろう?

 

早くやれ。
品質を守れ。
ミスをするな。
確認しろ。
時間内に終われ。

うん、分かった。
言っていることは全部正しい。

 

でもさ。

それを全部、人間ひとりの集中力と注意力に任せるのは無理があるんだよ。

体調が悪い日もある。
気が散る日もある。
眠れていない日もある。
嫌なことを抱えている日もある。
魔が差す日だってある。

だって、人間だもの。

 

それなのに反省会では、そこが見えなくなる。

「なぜ確認しなかったのか」
「なぜ気付かなかったのか」
「なぜ出来なかったのか」

いや、違うんだよ。

見るべきなのは、
なぜその人がミスをする状況になったのか?
だろう。

  問題は、出来てしまうことなんだよ

現場の厄介なところは、案外出来てしまうことだ。

人が足りなくても出来てしまう。
時間が足りなくても出来てしまう。
手順が面倒でも出来てしまう。
誰かが無理をして、誰かが気を利かせて、誰かが帳尻を合わせてしまう。

だから会社は思う。

「出来るでしょ?」
「前も出来ていたよね?」
「いつも出来ているよね?」

 

・・・違う。

出来ているんじゃない。
壊れないギリギリで回しているだけなんだよ。

そのギリギリを通常運転にして、たまたま失敗した時だけ現場を責める。

 

それは反省会じゃない。
ただの、つるし上げだ。

 

本当に、人間のコトを無視して、会社の利益だけを追求したルールや規範ばかりに思えてしまうんだ。

その反省会に何の意味があるんだ?

「気を付けます」「注意します」って言う回答。

意味があるのかい?現場に責任を押し付けているだけなんじゃないのか?

 

って、思ってしまうんだ。

私は、そんな現場に責任だけを押し付ける「自己責任論」が大嫌いだ。

 

  現場に対して人間を見てないルールが多すぎる。私は性悪説を推奨したい!

私が足りていないって思う人間性をとてもよく表現しているのが性悪説だと思う。

 

性悪説って聞くと、
「人間は悪い存在だ」
「人は信用できない」
みたいに聞こえるかもしれない。

 

でも、私はそうは思わない。

性悪説って、もっと現実的な人間理解なんだと思う。

人は疲れる。
人は焦る。
人は忘れる。
人は楽をしたくなる。
人は自分を守りたくなる。
人は失敗する。

それを前提にして、ルールや仕組みを作りましょうって話だと思うんだ。

 

つまり、人を責めるための考え方じゃない。
人をちゃんと見るための考え方なんだよ。

  もっと人間を見て欲しい

本当に必要なのは、犯人探しじゃない。

人がミスをしても止まる仕組み。
確認しやすい手順。
焦らなくて済む時間配分。
一人に頼りすぎない配置。
声を上げても責められない空気。

そういう受け皿を作ることだと思う。

 

性悪説って、冷たいようで優しい。

人は完璧じゃない。
人は失敗する。
人は利己的にもなる。
だからこそ、失敗しても壊れない仕組みを作る。

それが本当の意味で、人間を見るってことなんじゃないかな。

会議室には、性悪説なんて無いのかもしれない。
あるのは、見栄と責任転嫁の縮図だけ。

 

でも、問題はいつも現場で起きている。
事件は現場で起きている。

だからこそ、責任まで現場に押し付けるんじゃなくて、
もっと人間を見て欲しい。

 シンプルフレーズ

人は失敗する。
だから責めるより先に、失敗しても壊れない仕組みを作れ。

 

または、少し毒を残すなら、

性悪説を知らない会議室ほど、
現場にだけ善人であることを求めてくる。