相手の気持ちが知りたい?
誰かの本当の想いが知りたい?
 

そんなの、自分のエゴじゃない?
相手がだれであれ、その本心を知ることなんてきっと出来ない。

だって、自分自身ですら、自分のコトを知りはしないし・・・
誰も彼もが、自分の想いを、本当の気持ちを吐き出す場所が無いってもがいているんだから

それなのに、「知りたい」なんて・・・
そんな無粋で無神経なことないだろう・・・

「吐き出したいなら、私に言って欲しいって?」

私はその本心が知りたいって?
それこそ、勘違いし過ぎじゃない?


あなたは、私は、そして誰かは・・・

そんなに相手に話すことが出来るような「何か」を渡すことが出来ているのかな?

話すってさ、「沈黙」する相手に対してする行為らしい(ベンヤミン曰く)
気候としている時点で、沈黙できていない。

沈黙することが出来ない時点で、話しを聞くことも出来ないのに、本心や素直な気持ちなんて知ることが出来るはずがない。

聞きたいなら、「沈黙」の意味って言うか、本質を知る必要があるんだろうって思う。

そこで面白いのが、聞こうとする存在が一番饒舌なんだ。
よく喋る。よく話す。よく聞こうとするふりをする。

「沈黙」なんてどこ吹く風だと言わんばかりだ。

親が言う・・・
教師が言う・・・
上司が言う・・・

「何を考えているんだ?」「素直になれ」「正直に言ってみろ」
ほとんど尋問で脅迫で・・・事情聴取だ。

「こうじゃないのか?」
「あぁじゃないの?」
「そうじゃないかい?」

適当な、それっぽいことを並べて共感しようとして、共感させようとして、話させようとして、共有しようとして、知ったかぶりをして、分かったようなことを言って・・・

「そうです」
っていう、「同意」をさせようとしてくる。

本当に煩わしい。

何も分かってくれないし、分かってないし、分かろうとしていないのに、
分かっている風を押し付けてくる。

あのね?

私は私が何を思っているのか?何を願っているのか?どうしたいのか?

好き嫌いすら、まともに言語化できないんだよ?

それなのに、あなたに何が分かるの?

更に言えば、モヤモヤっていう言語化できない感情は、言語化できないからモヤモヤなんだよ?
それを解消なんて出来るわけないじゃないか。

だからさ、分からないし、分かって貰えないんだよ。
だからさ、孤独を感じるんだよ、誰にも伝えられないから、誰にも理解してもらえないんだ
だからさ、沈黙する相手にしか、言語化できないアレコレを吐き出せないんだ

気軽にモヤモヤを・・・人の心情を・・・

アレコレ聞こうとしたり、決めつけて判断したり、共感しようとしたり、分かったふりをしようとしたり、近づこうとしないで。

知りたいなら「沈黙」を知れ
まずは黙れ。

そして、隣に座れる器量を作りなさいよ。

言葉以外の全てが語るからさ・・・

そこに在ることを言語化するのはそれからさ。

分かるかな?

夜空の月のように
夕焼けの光のように
傾けるグラスの中のウイスキーのように
朝日に滲む夜露のように
凪の中に揺れる水面のように

沈黙が人を語らせる。