心の重力と、上を見上げる自由。

重い。
何もかもが、重い。

財布も、感情も、通知も、地球も。
全部、下に落ちていく。

スマホを落とせば、画面が割れる。
心を落とせば、人格が割れる。
希望を落とせば、朝が割れる。

 

ニュートンがリンゴを見上げて「引力だ!」と叫んだあの日、
誰かが心を落として「人生だ!」って叫んでたはずだ。

 

重いものは、下に集まる。

 

ゴミも涙も請求書も。

地球って、なんて懐が深いんだろうな。
何でも受け止める。
まるで、人生リサイクルセンター。

それでも人は今日も浮かぼうとする。
コーヒー一杯分のカフェインで、
この惑星の引力に逆らおうとする。

 

だけど、無理だ。
コーヒーは重力に勝てない。
カフェインの分子も、感情の粒子も、
全部、重力の虜(とりこ)だ。

私たちは地球に住んでるんじゃない。
地球に捕まってる。

  ■重いものは、下に集まる。

 

万有引力って、不思議だ。
ニュートンは「物体同士が引き合う」と言った。
アインシュタインは「空間が歪む」と言った。

 

でも、私の実感ではこうだ。
“重い想いほど、下に落ちていく。”

悲しみも、不安も、怒りも、全部。


重たい感情は地面に吸い寄せられるように沈んでいく。

地球って、どんな感情も受け止めてくれる
巨大な受け皿なんじゃないかと思う。

 

  ■ネガティブは地球の引力

 

私は昔、スピリチュアルの世界に居た。
その頃、ある人が言っていた。

 

「想いは、重い方に引き寄せられるのよ。
強いもの、大きいものは下にある。だから引き寄せられるの。」

 

確かに、地球は“最強の重さ”を持つ存在だ。
人の想いなんて、簡単に飲み込めるほどに。

だからネガティブな感情は、地球に引かれる。
「重い」って言葉は、実はかなり的を射ている。

 

重い想いほど現実を歪ませ、
他の感情をも巻き込んで引き寄せてしまう。

「暗い雰囲気の人のそばにいると疲れる」って言うけど、
それは感情の万有引力だ。

 

私たちは、物理的にも心理的にも、
互いを引き寄せ合って生きている。

  ■お金にも“重力”がある

 

そして思った。
お金もまた、「重いもの」なんじゃないか?

お金が集まる場所は、どこだろう。
 

病院、宗教、銀行・・・?

 

病院は“身体の重さ”と“想いの重さ”が集まる場所。
宗教は“救われたい”という、この世で最も重い感情が集まる場所。


そして銀行は——“金という質量”が集まる場所?

 

でも、ここが少し違う。
銀行には“重い”という感覚がない。
なぜなら、持ち主がバラバラだから。

お金そのものは集まっても、“想い”は混ざらない。
だから、重さを感じない。

まるで、魂の抜けた金属のように。

  ■上にあるものだけが、解放する

 

スピリチュアルの人が言っていた。

 

「重さから解放されるには、上にあるものの力が必要なんだ。」

 

その言葉を聞いて、私は少し納得した。

だって、重力に抗うのは“浮力”しかない。
水に浮かぶ、風に舞う、宇宙に行く。
上へ行くほど、自由になる。

それは物理法則でもあり、精神の真理でもある。

 

ネガティブに落ちていく心も、
お金に縛られて沈んでいく日々も、
“上”を見たときにだけ、少し軽くなる。

 

宇宙のことはよく分からないけど、
「上を見る」って、それだけで空間を歪ませる行為なんじゃないかと思う。

 

  ■重力に逆らわない生き方

 

無理に浮かぶ必要なんてない。
落ちるなら、落ちてもいい。
その先に地面があるなら、
きっと支えてくれる。

 

落ちた先から“上”を見ようとすること、
それこそが「生きようとする意志」だ。

 ■シンプルフレーズの哲学

「重いものは下に落ちる。
 でも、落ちることは悪いことじゃない。
 重さを知って、そこから“上を見よう”とすること。
 それが、引力に逆らわず生きる唯一の自由だ。」

 

  ■勝手に名言

 

「引き寄せられるのが運命なら、見上げるのが意思だ。」