📘『吾輩は猫である』を3行で解説!

ネコだって思考する。猫だからこそ考察する。

だって、高いトコロから見下ろしてるだろ?何が見えるかって?

滑稽な人間の素敵な日常だろうね。


~キャスト~
 
吾輩   野良猫から哲学者に絶賛進化中。
苦沙弥先生   不思議と人が集まる人の魅力ってなんだろう?
奥様   結局強いのはかぁちゃん。
迷亭    論破がカッコいいみたいな風潮ってなに?
寒月   このメンバーの中でも冴えるのは無言の存在感なのか?

ラノベ風に改変「吾輩は猫である」13話

 

  第13話:吾輩、理想の人間像について考える

🐾猫の視線から始まる問い

吾輩は猫である。
名はまだない。
しかし、**「人間とはなにか」**については、毎日の観察から少しずつ答えを拾い集めてきた。

名を持ち、言葉を操り、社会を築き、正しさを装う存在。


それが人間。

だが、吾輩の目に映るのは——
「愚かで、見栄っ張りで、でもどこか愛しい」生き物である。

🧑‍🎓知識人という名の仮面

まず、主人の苦沙弥先生。
理屈をこねくり回し、教育を語り、真理を探しているようでいて、
その実態は「奥様の前で借りてきた猫」。

知識は、彼にとって“居場所”の証なのだろう。
だが吾輩は思う。

 

「知識とは、武器にもなるが、孤独の証明でもある。」

人に認められなければ、知識はただの飾り。
だからこそ先生は、語り、語り、語り続ける。
だがその言葉が自分を救っているかどうかは、本人にも分かっていない。

💬庶民のたくましさ

一方、髪結いの亭主や三平のような庶民は、
難しい理屈は語らない。
けれど彼らの言葉には、**「今日を生き延びた証拠」**がある。

 

笑い話にしてしまえば、惨めさは半分になる。
愚痴を口にすれば、重荷は少し軽くなる。

庶民の会話は哲学書には載らない。
しかし——そこには、人間の生命力そのものがある。

❤️恋という矛盾

そして寒月。
彼は理性で恋を説明しようとして、結局自分の感情に飲まれている。

 

恋とはつまり、
「理性が理性を裏切る瞬間」

人間はそれを恐れながらも、求めてしまう。
理屈で割り切れないものに、自分を賭ける。

 

吾輩から見れば愚かだ。
だが、愚かさの中にしか人間の輝きはないのかもしれない。

🐱猫の哲学:理想の人間像とは?

吾輩が考える「理想の人間像」とは——
矛盾を矛盾のまま抱え込み、笑って生きられる人間だ。

 

理性と感情、世間と個人、義務と自由。
それらを完全に整理することはできない。
でも、人間は整理できないものを「それでもいい」と受け入れる力を持っている。

 

猫にはできないことだ。
猫はただ観察し、否定し、距離を取るだけ。

だが人間は、壊れながらも進む。
その姿は滑稽で、痛々しくて、でも——やはり美しい。

💤締めくくりに

夜が更け、先生は机で舟を漕いでいる。
奥様は味噌汁の塩を少し薄めに調整している。
吾輩は座布団の上でまるくなる。

 

「理想の人間像」とは何か?
結局のところ、吾輩にはまだわからない。

だがひとつだけ確かに言える。

 

人間は愚かで、矛盾だらけで、それでも“理想を語らずにいられない”存在だ。

——だから吾輩は、明日も人間を観察する。

 

 

  次回予告:「名もなき猫の存在証明」
——名前を持たぬ吾輩が、自分の存在を問い始める。人間と猫、その境界に宿る“孤独”とは?

 

 
おまけ
ネコは嫌なら近づかない。猫に限らず、嫌だと思ったら、苦手だと思ったら、近づかないし懐かない。
なんで人間はそれでも行くんだろうね?
孤独?寂しい?それって、何を天秤にかけてるのかな?
私は迷うね。距離感って大事に思うよ。