SIMPLE MINIMAL -38ページ目
寒さで肩を窄めて歩いていると・・
気付かずに
通り過ぎてしまいましたが、
漂う芳香に振り返ると、
寂寞の姿でゆれる
枯芙蓉にまぎれ、
蝋細工のような繊細な透明感の
蝋梅が咲いていました。
手作り豆腐のなめこあんかけ。
“手作り豆腐”といっても、
大豆から作ったわけではありません・・。
小土鍋に豆乳と規定量のにがりを入れ、
にがりがまんべんなく行き渡るよう
大きく優しく混ぜ、
土鍋ごと蒸し器に入れて
15分程度蒸し豆腐を作ります。
蒸している間にあんを作ります。
だしに酒、みりん、醤油、塩で味を調えます。
豆腐にかけるのでやや濃いめです。
なめこ、おろししょうがを加えたら、
水溶き片栗粉でとろみをつけます。
豆腐にかけ
あさつきをあしらったらできあがり。
優しく温まります。
煮しめ。

薄味に仕立てたので、
飽きずに沢山頂け、
お酒にも良く合います。
小さな畑で野菜を育てる
老年の女性・・。
ご主人と若い息子さんを
病気で失った彼女は、
野菜の世話をしながらこう言う、
「収穫より育てることが好き」と・・。
だから、彼女の畑は
近所の人に開放され、
近所の人たちは勝手に、
実った作物を収穫していくのだそう・・。
皆に収穫して貰うのが嬉しい様子。
さて、休暇に入り、
深夜に煮込み料理の仕込みに
集中してしている時間は、
贅沢でリラックスできる時間。
丁寧に丁寧に手を掛ければ、
どんどん美味しくなってくれるから、
煮込み料理は本当に楽しいです。
水族館の水槽に鼻を押し付けて
魚を観ている子供のように、
ワイン片手に鍋の変化を
じっとみつめて夜を過ごします。
牛肉の赤ワイン煮こみ。
たっぷりの玉ねぎ、人参、セロリの
ミルポワとニンニク、ベーコンは、
鍋底が薄っすら焦げ付くまで
我慢強く炒めます。
焦げは野菜の糖分で旨味と色になります。
そこへトマトペーストを入れ、
ブイヨンを注ぎます。
鍋底の焦げを木ベラ等で
こそぐように溶かします。
別の鍋で大振りに切った牛肉の表面を
焼きつけ野菜の鍋に移します。
肉の旨味の焦げも無駄なくブイヨンで
洗って一緒に加えます。
また別の鍋に砂糖を入れ
キャラメルを作ります。
キャラメルが適度に色づいたら、
バルサミコ酢少量を入れ、
赤ワインを2本開け、1本強入れます。
赤ワインの味が最も影響しますので、
フルボディの肉に合うものを選びます。
ワインは1本でもいいのですが、
2本開けたのは残りのワインを
飲むための口実です。
ワインが2/3量くらいに煮詰まったら、
野菜の鍋と一緒にし、
肉が液体から出るようなら
ブイヨンを足しひたひたにします。
ローリエ、タイムを入れ、
圧力鍋で10分~20分加圧します。
前日の仕込みはここまで・・。
浮いた油を取り除き、
肉を取り出したら、
煮汁をシノワかザルで濾します。
肉を戻し、ゆっくりと煮詰め凝縮させます。
隠し味にビターチョコレートを2片と
バターを溶かし込み、
塩こしょうで調味したら、
水溶きのコーンスターチか片栗粉で
軽くとろみをつけたら出来上がり。
冷めにくい鉄鍋などに盛り付けます。
ポイントは・・
小麦粉ではなくデンプンで
後から濃度を付けるので調整や修正が
しやすいのがこのレシピの特徴です。
キャラメル、バルサミコ、ビターチョコは
僕のオリジナルのアイデアですが、
どれもコクと深みを与えてくれます。
材料を大胆に多めに使って煮詰め
凝縮させることでリッチな味になります。
付け合せはパスタとブロッコリーと
以前作り置きしたパセリバター
で焼いた
ガーリックトーストと一緒に・・。
冒頭の女性の言葉を拝借して・・。
僕は食べることより作ることが好きだから、
多めに作った赤ワイン煮込みは一食頂いて、
残りはおすそわけ・・。
冬麗らな日。
澄みきった深く碧い空のカンバスに、
金柑や蜜柑などの
柑橘類のオレンジ色が
鮮やかなコントラストで映えています。
頂いた猪に塩をして
熟成させてから焼いた、塩猪の香草焼き。
鶏肉や豚肉で作る塩鶏、塩豚の要領で
塩猪を作りました。
肉の塊の形状、質、熟成期間などにより、
塩の分量は変わりますが、
僕の経験では肉の重量の
約1.5%~2%、
300gの肉に対して塩小さじ1強が
おいしい比率です。
茹でたり塩抜きするレシピでは
もっと濃い塩をしますが、
茹でずにそのまま焼いて食べる場合です。
塩をしたらビニール袋に入れて、
空気を抜き、3日程度冷蔵庫に寝かせます。
また、塩と、砂糖やスパイスを
一緒に漬けたことがことがありますが、
塩だけで漬けた方が好みでした。
寝かした肉の表面を拭いて、
こしょうを振り、
ローズマリー、セージ、潰したニンニクと
一緒にこんがりと焼きました。
国産のブランド豚や鶏に関しては、
僕はミディアムでも気にしませんが、
野生の猪や鹿は肝炎ウイルス等を
持っている可能性がありますので、
芯までしっかり焼きます。
炭火でグリエできたら
もっと美味しいと思いますが、
猪はこの食べ方がベストです。

