コラム
理不尽に対して、黙って泣き寝入りはしません
前稿で情報提供のご協力をお願いしましたところ、これまでに全国の読者の皆さんから貴重な情報を頂いています。ありがとうございます。
当連載、初回の結びに「読者のあなたの航海と、私の航海とが交差して何かが生まれたら」と筆者の願いを記しました。今、その何かが生まれようとしています。
情報を寄せてくださった方のお母さまの言葉が心に響いています。
「自らが思いを発信したからこそ起きた今の変化です。自分が変われば周りも変わる」
ここでいう「変化」とは24時間ヘルパー介助で自立生活を実現したことです。お母さまは50代の時にALSを発症され、その後、在宅生活を全うされたそうです。自ら声を上げて。難病を持っても必要な介助を得ることで、最後まで自分の人生を生きられたお母さまのことを伺って、私は希望を感じました。
信じがたい区からの回答
聞き取り調査は親身に思えただけに、あまりにひどい回答内容にショックは大きかった
昨年9月、仙台市に重度訪問介護、毎月799.5時間の「サービス等利用計画案」を出しました(内訳は24時間×31日[744時間]+2人体制が必要な入浴と、外出・通院介助の時間)。
それに対して、区の担当者から相談員に回答があり、経由して私にも伝えられました。12月2日のことです。
それは想像を超える 酷 い内容でした。
障害者が生きることは、こんなにも険しいのか。
後ろから無言のハンマーで殴られたかのような衝撃でした。
区からの回答の要旨は、以下のような内容です。
●「市ではこれまで24時間介護支給の認定は、気管切開を行い人工呼吸器を使って、たん吸引を頻繁に行う必要がある人を対象にしてきたので、他の世帯との均衡を考えると現時点において岩崎さんへの適用(見守りも含む)はできない」
●「市における重度訪問介護の〝家電製品の操作介助〟の考え方により、岩崎さんが使っているパソコンの準備や片付けを制度のヘルパーが行うことは難しい」
●「深夜帯は、両親を呼ぶ回数と岩崎さんの体質に照らし介護支給増の必要はあっても、常駐でなくても対応できる。常時見守りではない形で介護が必要な時間を算定してください(例えば深夜2時と5時に1時間ずつ身体介護など)」
訪問しての聞き取りでは、区役所の職員の言葉や様子から、こちらの窮状と介護の必要を理解してくれたかのように感じられていたので、こうした回答を受けるとは思いもしませんでした。
私に対しての介護支給量は、現状から夜間帯の限定的な増量で当面は十分対応できるとする判断は、常時人工呼吸器を使っている障害者への無理解が深刻なのと、両親が引き続き私の介護を行うことを前提にしなければ出てこない内容です。
承服はできません。
直ちに相談員を通して異議の申し立てと問いただしを行いました。その後、区の担当者から、質問についての回答と話し合いを21日に行いたいと連絡がありました。
私は自分もその回答の場に立ち会いたいと希望しましたが、担当者は、前さばきとして先日の質問に対する回答と状況確認をしたいので相談支援との2者協議としたいと同席を拒否しました。
おそらく、本人を前にしては言いにくい回答になるので避けたのでしょう。当事者を抜きにして説明をする不誠実さに怒りが湧きました。私としてあくまで3者協議を求めることも考えましたが、押し問答にしかならないので、その日は2者の場で区の回答を聞くことにして、協議の内容は録音してもらうことにしました。
音声を聞きました。約1時間ほど。
区の担当者3人が話す言葉を聞きながら、あまりに酷い内容で言葉を失いました。「やはり顔を見て話さないとギスギスしますから」といって笑いさざめく場面もあり、私は悲しい気持ちでいっぱいになりました。結論としては、「24時間の支給決定は現時点ではできない。介護支給量を段階的に増やしていくことで対応したい」という回答で従来と同じです。「段階的に増やしていく」ので間に合うなら24時間の支給は求めていません。
このままでは、私に生死に関わる事故が起こるか。両親が倒れるか。在宅生活が崩壊の瀬戸際にあるから求めているのです。区の担当者は「市の運用に従って対応するしかできない」と言うのみなので、これは市の本庁と直接交渉していくしかないと思いました。
