こんにちは^^
この記事はネタバレしています、
ご了承の上でお読み下さい。
画像はお借りしています。
久しぶりに集中してドラマを観てました。
「東宮」です。
ハマった?
面白かった?
えっとね、一言で済ませられないくらい集中しました。(笑)
語りたい事は沢山あるのですが、
まずケナしておきましょうか。←意味不明
ワイヤーワークが下手すぎるでしょう!
落下途中で加速するって、お前はルパン三世か!?
高い崖から落ちてもやっぱり生きてるし。
編集がオカシイ、なぜブツ切り?
同じようなエピソードを繰り返し使いすぎ!
女性主人公の言動が辻褄が合わない所がある。
ヘアメイクも時々謎過ぎ。
なぜ日本髪?なぜつまみ細工の花簪刺してるの?
皇后様だけなんで眉毛全剃りの麻呂眉なの?・・・等々
麻呂眉の皇后様は「天涯明月刀」で明月心を演じてた超可愛らしい張定涵さん。
ざっと思いついただけでも、これだけツッコミどころがあります。
でもね、でもね、観終わった後、そんな事気にならないくらい、
心が痛いんです。
2月14日から放送されたらしいこのドラマ、
原作は匪我思存さんという女性作家の作品で、
「寂寞空庭春欲晚」「人生若只如初見」「来不及说我爱你」
の原作も彼女の作品。
「東宮」も人気のある有名作らしいです。
この事実を知る前にタイトルだけ見て面白そうだと思って
見始めたので、何の覚悟も無いまま観てたから、
余計に感情を揺さぶられたのかも知れません。
有名な俳優が主演をしている訳でもなく、
タイトルも「東宮」というシンプルな二文字なのですが、
ワタクシの直感が、観るべし!と訴えてきたんですよ。←またまた意味不明
ドラマ挿入歌の動画を見ればドラマの雰囲気がわかると思うので、
貼っておきます。
2017年8月~2018年2月にかけて北京・横店・壩上・敦煌で
撮影されたらしく、とても風景が綺麗。
壩上は河北省にある京北第一の草原として有名です。
西域と中原の違いが一目でわかって、ドラマの世界観に入り込み易かった。
ドラマは架空の時代、架空の国の中原(つまり黄河中下流の草原地帯)の
豊朝と西域の西州、丹蚩が主な舞台。
西州の第九王女で嫡王女である曲小楓は、上は両親・兄弟・親族
下は門番まで国中から愛され、更に丹蚩王である外祖父、丹蚩の従兄、丹蚩の勇者達からも
可愛がられている天真爛漫で、剛毅な王女様。
ある日中原の豊朝の皇太子との政略結婚を申し込まれ、
更に朔博国の50過ぎの国王からも後妻にと結婚を申し込まれます。
結婚から逃れるために母と企んで丹蚩へ逃げる小楓は、
護衛役の顧剣と、商売をするためと言ってついてきた
茶商人の顧小五と一緒に旅立ちますが、朔博国の追っ手が現れ・・・。
そして悲劇が起こり、情を忘れられるという忘川に飛び込む小楓、
追いかけるように一緒に飛び込んだ顧小五が小楓に言います、
「自分も一緒に忘れるよ。」
・・・という感じで物語が始まります。
主役の曲小楓Qū xiǎofēngに彭小苒Péng xiǎorǎnちゃん。
1990年生まれなので、撮影当時27歳。
色白で綺麗なお顔立ち、異国風の衣装がとてもよく似合ってます。
ただワタクシの目にはグリナジャちゃんと唐嫣ちゃんを
足して2で割ったように見えて、髪型や衣装が変わると、
彼女だと一眼で認識できない時があって、ちょっと困りました。(笑)
男性主役の李承鄞/顧小五Lǐ chéngyín/gù xiǎowǔに陳星旭Chénxīngxù君。
1996生まれで、撮影当時21歳。
彼はなんと3歳でスカウトされ広告出演、4歳からドラマ出演した子役出身らしいです。
2014年の芸考で中央戯劇学院表演系1位、北京電影学院表演系3位の成績を獲得して
中戯に入学、2018年卒業、大学3年生の2017年からドラマ出演再開、
立て続けに「射雕英雄伝2017版」「東宮」出演という、経歴の持ち主。
「東宮」の演技、良かったですよ~~。
ワタクシ的には高評価です!←超エラそう
小楓を見守り続ける顧剣Gù jiànに魏千翔Wèi qiānxiáng氏、
いっぱいドラマに出てるらしいのですが、
ワタクシ的には「蘭陵王」以来でした。
こういう耐える役が似合いますね~。(笑)
”東宮”とは、皇太子の住まいのことで、
”忘川”に飛び込んだ小楓と顒小五こと李承鄞が
お互いのことを忘れて結婚して暮らしていた場所です。
丹蚩が滅亡したことも、母が亡くなったことも、父が発狂したことも
全て忘れた小楓が明るい笑顔を見せる度に、視聴者であるワタクシは、
彼女が忘れてしまった光景を思い出して、胸が痛みました。
李承鄞が口では小楓を罵りながらも愛情のこもった目で見つめている姿には、
なんとも言えない哀れさがあって、この状態は李承鄞にとっては
幸せと言えるのかも知れない・・・とため息が。
そして再び二人がお互いへの思いを意識し出した時、
悲劇が繰り返されます。
やり直せるなら同じ過ちはしないと心に誓っていた顧剣と違い、
李承鄞は自分のした事を忘れてますから、彼自身は全く変わっていないので、
同じ事を繰り返すんです。
母とその一族を惨殺した皇后とその背後の勢力に報復する為、
皇太子の座を死守する為に、利用できるものは全て利用して
必要なものを手に入れる、人を人とも思わぬ策略を巡らせ、
東宮の寒々しい本殿で常に神経を張り巡らせる李承鄞。
東宮では一歩間違えば死に至ることは、皇太子だった二人の兄を見て
骨身に染みているだろう彼ですから、側近の宦官にさえ詳細は漏らしません。
小楓が”情”の人なら、李承鄞は”理と利”の人。
ただの”利用する女”でしかなかったはずの小楓への愛が芽生えても、
まず先に理性が行動を決めていて、そういう李承鄞は小楓にとっては
宇宙人並みに理解ができない人なんですね。
そして、現実の男性にもいるのですが、自らの苦境と努力とを告白すれば、
当然女性は受け入れてくれると思っているようです。
過程は全く言わずに小楓を蚊帳の外に置き、
小楓が自分を愛していると信じて疑ってない、
だから全てを告白したら、許して受け入れてくれるはずと、
笑顔で小楓に会いに来た李承鄞を見たとき、ワタクシ、
あぁ~~~っ!!
ってなりました。(笑)
李承鄞、お前もか。
歳を重ね、視界が広がり、異性と添うことで、
段々と性の違いによる考え方の違いもわかってくるのですが、
ドラマの中の18歳の小楓と20歳の李承鄞には、それがわからない。
皇帝陛下が倒れたと聞いて駆けつけようとした太皇大后が、
途中でやめた時のセリフ、
「やめやめ、どうせまた新たな皇帝が誕生するだけよ。」
というセリフで、東宮・後宮の主として生きてきた彼女が、
どれだけ理と利を優先させる男達に翻弄されてきたかがよく表現されてて、
若い二人とは違って”経験”を感じさせてくれましたね。
とても悲しくてもどかしい思いをしたのは、
新たな関係が築かれつつあった時に思い出してしまった小楓と
新たに関係が築けるはずと信じていた李承鄞のズレ。
小楓の心に住む”顧小五”に嫉妬する李承鄞の狂気じみた目が、
哀れで哀れで、側にいる裴照に、
教えてあげなよ~!彼自身が顧小五なんだって!!
と、叫びそうになりました。
もうね、寝る間も惜しんで観ましたよ、52話。廃人になりました(笑)
さらに観終わった後、これは原作を読まなきゃ!!
って、原作にハマること数日、一気読み。(笑)
そして、号泣。
中国の視聴者からは「ドラマ史上最低のクズ男」等々の
栄誉をもらっている李承鄞ですが、
無毒不丈夫:((悪いことのできないのは男ではない→)
あえて泥をかぶるくらいでなければ男と言えない,非情になれてこそ男である.
白水社中国語辞典より)
という諺がある中国でも、クズ男呼ばわりされるんだと、
ちょっと面白かったです。
書きたいことがまだまだあるのですが、頭の中がまだ整理し切れてません、
それくらい、考え込んだドラマ「東宮」。
心が痛くなる愛を観たい方にはオススメのドラマです、
・・・ツッコミどころがメチャ多いですけど。
あ、忘れてました、ハジメちゃんこと王博一氏も出てます。