肉食キョーコちゃんのヘタ蓮君添え 派生モノ【2】 | 妄想最終処分場

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短いですが続きです。

※毎度私の悪い癖、人様の作品からの派生妄想です。苦手・抵抗のある方はバックプリーズ!!




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(仮)『肉食キョーコちゃんのヘタ蓮君添え』レシピができるまで 2



ぎゃふんと言わせたい!


ぎゃふんと言わせたい!!


あのヘタレをぎゃふんと言わせたい!!!

蓮のやつをぎゃふんと言わせたい!!!!




「ぎゃふんと・・・ですか」


気がつくとキョーコちゃんが不思議そうな顔をして俺を見上げていた。


「へっ?」

「珍しいですね。社さんがそんな風に口に出すなんて」


え?

口に出てた?


先日の出来事思い出していたのは、あの時のフォローをするためにラブミー部への差し入れを持っていく途中だったからか。


ラブミー部室に向かう廊下を歩く俺に、ちょうど所用で部室を離れて戻るところだったキョーコちゃんが気がつき後ろを歩いていてきたとのこと。ただブツブツと何かを呟いている俺に近寄ったはいいけれどどう声をかけていいか迷ったらしい。


「あ、キョーコちゃん。よかった、コレ先日の蓮の依頼受けてくれたお礼…と思って」

「ラブミー部の依頼はお仕事なのでお礼なんて必要ないですよ。あの日依頼があってむしろ好都合だったのは私の方ですし」


そういうだろうことは折り込み済み。

気を使わせないように、頂いた差し入れが重なってしまって処理を手伝ってほしいと付け加える。差し入れとして重宝されると有名な某店のカツサンドを差し出せば、それでしたら遠慮なく、とキョーコちゃんはすんなりと受け取ってくれる。


「敦賀さんをぎゃふんとですか。私も最初はそんなことを考えたりしましたね」

「えぇ?」

「…社さんだって知ってるでしょう?当初はあんなに険悪だったじゃないですか。敦賀さん意地悪だったし」


ああ、そういわれればそうだよなぁ。

出会った当初のツンケンした二人から今の微笑ましい・・・を通り越したじれったい関係は想像できなかったもんなぁ。

ん?蓮のやつ、意地悪だったって・・・ホント小学生かって感じだよなぁ。


ぷくっと頬を膨らませたキョーコちゃんは、当時の蓮の様子を思い出しているらしい。

膨れた頬が子供っぽい仕草で可愛らしいけど、それがゆるんでほにゃっと微笑に移り変わっていく。


・・・・・・あれ?


ホワイトデーの時は俺も素のキョーコちゃんと久々に会う蓮の反応を期待してからかっちゃったけど、キョーコちゃんはそんな期待を打ち砕くほど真っ青になってて、思わず蓮がかわいそうに思えたんだけど・・・?


んん?

キョーコちゃんの子の表情って、よく見る恋しはじめの女の子の顔っぽくないか?


ごしごしと眼鏡をずりさげて目を擦って二度見してみる。

しかし目を開けた時、キョーコちゃんはゴミでも入りましたか?と心配げに俺を覗き込んでいた。


「大丈夫ですか?」

「・・・あ、いや。なんでもないよ。それはそうと、昨日の蓮の依頼はなんだったの?」

「社さん、聞いて下さいよ!お世話になった先輩女優さんへお礼の品を選ぶのを手伝ってほしいって、堂々と百貨店に入っていこうとするんですよ!?自分の立場を全く分かっていません!」


ああ、ホントに口から出まかせで依頼をしたんだな。そういうものはいつも俺と相談して決めてるくせに・・・

それとも確信犯か?

デート写真を週刊誌にとらせてしまえって開き直ったり?

・・・・いやいや、ヘタレの蓮君はそんなことはできないはずだな。天然か?


「ネットで見て品物を絞り込んだらいかがですか?って提案したらじゃあマンションでってなって。敦賀さんのお家に上がるなら願ったりかなったり。食事管理もきっちりさせていただきました。そしたら出るわ出るわ冷蔵庫の中に栄養補助食品が・・・っ!」


キョーコちゃんはキョーコちゃんでぶちぶちと蓮の食事に関しての文句を並べている。


キョーコちゃんだって相変らず天然で蓮に対してはバッサリなところもあるけど、男の自宅にのこのこ上り込んでキッチンを本人以上に把握して冷蔵庫の中まで管理してるなんて、まるで・・・


「もうっ!こうなったら定期的に敦賀さんちに食糧補給して完全栄養管理でもしようかしら」


困った子供に対するような呆れを含んだ言葉と態度。

でもそんなキョーコちゃんなのに、どことなく頬に赤みがさしているように見えるのは俺の願望だけじゃないよな?


「こと食事については、ごめんなさい、もうしませんって言わせてみたいもんです」


ふんっ、と鼻息荒く拳を握りしめてるキョーコちゃん。

なんだかんだ言って、キョーコちゃんだってそういう意味じゃ蓮にぎゃふんと言わせたいのは変わってないらしい。


・・・・・・ん?

蓮にぎゃふんと言わせたいのは俺も同じだけど、別に蓮の不幸を願っているわけではない。

まして、キョーコちゃんは蓮を嫌ってはいないし、さっき見たあの表情とかって・・・?


・・・もしかして

・・・・・もしかして

・・・・・・・・摸試菓子手・・・・?



・・・・・・・よし、方針は定まった!

キョーコちゃんにもこの際ガッツリ協力してもらおう。




こうして俺の数年かけた用意周到な計画は動き出すこととなった。