罵蓮多淫オメデト―!←パソコンでバレンタインと入力し変換を細切れにしたらこうなったw
2/10に引き続き作品アップ目白押し確定な本日2/14!ちょうどお休みだった私はウハウハとすでにアップされた作品を読み漁っておりました。そしたらなぜだか急にVDネタが降りてきた?ような??
ええ、こんなタイトルですが、一応!バレンタインネタです。
メロキュン企画に参加させていただいたpresent virus以上に甘さもなく、お題のハッピープレゼントにも反するような気がしてならないので、企画参加モノと名乗りを上げることができませぬ…いや、行きつく先は蓮キョなはずなので、蓮さんにとってはビターでもハッピープレゼントになるのか??←自分では判断できませんので、主催者様からお許しがあれば企画参加モノにカテゴリー修正いたします(他力本願…)
2/14 14:00主催御3方中2名様より許可をもらいましたので、メロキュン企画参加作品にカテゴリー切り替えます。
お祭り会場はこちら↓
総合案内 魔人
様、ピコ
様、風月
様
ともあれ、超短いですが、前後編(前中後?見切り発車なので分かりません)の最初を今日アップしたから残りは遅れても許してもらえるよね?あーんど、アップしたからには続きを書かねばと自分に対しての強制プレイです。
前置きが長くなりましたが、苦さしか残らないベインデー、お楽しみいただければ幸いです。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
HARAKIRI 前編
今日という日は、一歩外に出ると浮足立ったピンク色の空気が見える。
壁にかけてあるカレンダーをキョーコは見上げた。今日の日付の欄に黒いマジックでしっかりと力強い筆跡ではっきりと×印が書きこまれている。
そう、今日は2月14日St,バレンタインデー。否、キョーコにとってはベインデー。
世の女子の告白一大イベントの日に、その世の女子と同様に手の中にリボンをかけた小さな小箱を手にするキョーコの表情は、今日全国に溢れる女子とは真逆の…切腹前の武士の様な覚悟の表情だった。
思わずその手にした小箱が己の腹を切り裂く短刀に見えてしまうような、そんな雰囲気だ。
(介錯は望まない…っ!潔く散って見せるんだから!!)
そう、彼女にとってはこのチョコレートは甘い甘い気持ちを詰め込んだスイーツではなく、切れ味のいい刃物そのもの。
(武士の切腹は苦しまなきゃいけないから、突き刺すだけじゃなくて横に傷を切り広げるのよね!)
更にいえば横に切った後縦に切り上げる十字切腹ならなおヨシ!とキョーコは拳を握りしめた。
そんなキョーコの前には本日の朝食が並んでいる。
あっさりのお茶漬けに漬物が3切れ。朝食はしっかり派のキョーコにしては質素な内容だ。
そしてお膳の前には右利きのはずなのに、右側に置かれた箸置きとその箸置きの上に持ち手が左側に置かれた箸。
シャワーを浴びて、ドライヤーで髪を乾かす。いつもとは逆向きに前髪の分け目と毛先の流れを撫でつければ、鏡に映る自分はテレビのモニターの中に映る自分と同じだった。上下白のシンプルな下着を身に着けキャミソールも白。おろしたてのソレだが勝負下着というにはあまりにもシンプルすぎて、キョーコがそう言った方向の事は全く考えていないのは一目瞭然だ。シンプルな浅葱色のワンピースに同系色の…なぜだか男物のシャツ。着こむときにボタンの合わせがいつもの逆なのに違和感と覚悟をもって指先を動かした。
「いただきます」
きっちりと洋服を着こみ手にしてい小箱をカバンに仕舞い込んで、キョーコは作ったというにはあまりにもシンプルな朝食に手を合わせた。
今日はバレンタインデー、否キョーコにとってはベインデー。
蓮に対して恋心を抱いてしまったキョーコ。
どんなに隠しても押さえつけても膨らむそれは苦しいばかりで。
ふとした瞬間に蓮を思い浮かべてしまう自分に失望すらした。
蓮には好きな人がいるのを知っているのに、おろかに後輩として傍にいたいと思う自分に年々呆れと失望を積み重ねていった。
キョーコの予想通り、蓮がバレンタインにもらったチョコレートを食べないのはあの殺傷能力の高い頬キス事件のあった混乱のバレンタインの後に社から聞いていた。
その時思ったのは、チョコだと食べてもらえないかもしれないから、と生もののゼリーを差し入れた自分の浅ましさだ。それから数年、蓮にはチョコレートではないものを日頃のお礼と称して贈っている。
社の計らいもあり、その場で食してもらえる状況が多く目の前でキョーコの隠した感情ごと蓮の口の中に消えていった数々のバレンタインプレゼントたち。
それに甘えきっていた自分はどこか傲慢になっていたのかもしれない。
「ケジメよ、キョーコ!二十歳になったんだし、いつまでも甘えてなんかいられないんだから!すっぱり、きっぱり!新たな一歩を踏み出すのよ!」
世の中の風潮に便乗して、この毒悪な想いを潔く切断してもらうのがキョーコの望みだ。
今年用意した小箱の中身はキョーコ特製チョコレート
日頃のお礼用に親しい人用に作ったチョコレートとは別物だ
それはキョーコの女々しさを切断する、鋭利な刃物
……のはずだった