白くてふわふわ。その後 | 妄想最終処分場

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続き妄想を書き上げる時間がありませんあせる

何かアップできないかと勝手な自己記録の存命のため悪あがき。

でも明日はもっと時間的に厳しいのでほんとに駄目かもしれません・・・



悪あがきでなにかショートでもと思っていたら起承転結もないのに、昨日のはんぺん妄想がリバイバル。

きっとセっちゃんはおこってるんだろうな~とか思ってたらこんな感じで続きが転がってしまいました。


何コレ、結局イチャコラ何したいんだよ?って感じ。


こちらの続きです↓
白くてふわふわ。

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白くてふわふわ。その後



「はいどーぞ!!兄さんっ」


「・・・・何を怒っている」


不機嫌さを隠しもしない声とともにドン!と乱暴に置かれた皿。

ソファーに座り缶ビールを口元にあてたまま、カインは不思議そうにセツカを見た。

その態度にますます怒りを深くしたキョーコは、怒りのままに文句を言い立てたくなる口元を無理やり閉じて一呼吸息をのみ込んでいったん落ち着こうとした。

そう、どんなに小言を言ったって一に兄さん二に兄さん、三四も兄さん五も兄さんのブラコンセツカが本気でカインに怒りをぶつけることはできないのだから。


「・・・怒ってなんかない」

「だったらその態度は何だ」


ぷいっとそっぽを向いたセツカに、缶ビールをテーブルに置いたカインは「反抗期か?」と両手でセツカの頬を挟み抵抗するセツカを自分の方を向かせた。


「生意気な事を言うのはこの口か?」


頬を挟んだ手はいつの間にか頬をつまむ形となっており、いつぞやのように手加減なく摘ままれそうな気配にセツカは目が泳いだ。


「生意気なんて、言ってない」

「この口は俺を喜ばせることだけすればいい」

「なにそれ?」

「・・・教えてやろうか?」


カインの態度で、夜の帝王も上乗せされセツカはマズイと本能的に自分の頬を捕まえる手を振り切った。


「もうっ、せっかく作ったんだからあったかいうちに食べてよ」


セツカがテーブルに置いた皿を指差した。

皿から食欲をそそる香ばしいを香りが漂ってくる。


「・・・?」

「兄さんが食べたいって言ったから昨日買ったでしょ」


声の不機嫌さは先ほどよりはおさまってはいるが、そうはいっても不機嫌は不機嫌。

皿の上に鎮座しているのは、セツカの不機嫌の原因。


・・・そう「はんぺん 雪花」


セツカの手によってチーズの挟み焼に加工されたはんぺんは、表面はうっすらキツネ色でぱんと張りがあるが挟んだチーズがトロリととろけて柔らかそうだ。


昨夜、自分の名と同じ商品名のはんぺんに揶揄され、夕飯をちゃんと作る間もなくシスコン兄にベッドの住人にされてしまったセツカ。

朝文句の一つも言ってやりたかったのに、中の人キョーコのスケジュールのおかげで繭玉と化したカインに朝食を用意し、早朝にホテルを出ることになったのだ。


夕方にセツカとしてホテルに戻り、スタジオでの撮影終了時間が迫っていたためこの日はホテルでカインの帰りを待つことにした。寝不足もあったので、夕飯の後すぐに休めるように先にシャワーを浴びて部屋着に着替える。

撮影を終えたカインをさっさとバスルームに押し込めて夕飯の準備と思い、冷蔵庫を開ければ目に入ったのは昨日の出来事の元凶のはんぺん。

白くてふわふわのそれは朝から発散できずにいたセツカのイライラに拍車をかけた。



「・・・ああ、美味しかった」

「まだ食べてないじゃない!」


ちらりとツマミに加工されたそれを見て、カインが含みを持たせた視線を投げかけて言った言葉にセツカは切り分けたそれをフォークにさしてカインの口に押し込んだ。


「・・・美味しいでしょ?」


押し込まれたはんぺんを飲み込んで、またビールに口を付けたカインの様子から味は及第点だったんだろうとセツカは思った。


「アタシ、この食べ方結構好きなのよね」


切り分けたはんぺんをセツカもパクリと口に放り込む。


「昨日お腹空いてたし、帰ったらこうやって食べようと思ってたのに」


ふた切れ目をフォークで突き刺し、チラリとカインを見る。


「兄さんのおかげで夕食食べ損ねるわ、睡眠不足だわ・・・」

「・・・・」

「何ではんぺんの商品名が私と同じだったからって、なんであそこでああなる訳?」

「・・・・」

「もしかして兄さんスーパーにいた時からそんなこと考えていたの?」

「お前が言うから」

「・・・何をよ?」

「白くてふわふわ」

「は?」


本当に好物だったのか、すでに最後の一切れをが刺さったフォークを口元に運ぼうとしていたセツカの手をカインが捕まえ、ぱくりと横取りした。


「これもうまいが・・・」


捕まえた手でセツカを引き寄せれば、不意をつかれてバランスを崩した体を絡め取って自分の膝の上に抱きすくめる形にする。


部屋着はゆったりとしたニットワンピだが、相変わらず丈は短く露出度の高いセツカのファッション。

開いた襟ぐりから覗く白い首筋や惜しげもなく晒された日焼けしてない太ももをさらりと撫でた。


「白くて…」

「・・・!、ちょっと兄さんっ」

「柔らかくて、ふわふわしてる」


太ももやお腹、しまいには胸もカインの手は肌の柔らかさを楽しむように這いまわっていた。


「お前がそう言うから、美味しいそうだと思ったんだ」

「・・・アタシ、食べ物じゃないわ」

「食べていいのは俺だけだからな」

「だからっ・・・!」


アタシは食べられたくないの!と強く言い切るとセツカの肌をまさぐっていた手が止まった。


「兄さん、はなして」


手が止まったのを内心ほっとしたセツカが膝から降りようと身をよじった。

しかし、床につくはずだった足はふわっと持ち上げられ、またしてもベッドの上に落とされていた。


「話してたらまた食べたくなった」

「だったらそこの上にあるでしょ!」


昨日と同じパターンにテーブルの上にある食事を指してセツカが反論する。


「アタシは食べ物じゃないわ!」

「俺の食欲を満たすのもお前の仕事だろう?」

「それは食欲じゃありません!」

「セツ、食べさせて?」

「・・・・!!!」



セツカの許可などきかず、今夜も白くてふわふわの好物を堪能したお兄さんでありました。





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結局はんぺん(=雪花)は美味しく食べられる運命にあるんですね。

それにしても「はんぺん妄想」って情けないネーミング・・・。タイトルだけだと萌え要素皆無だな。