感銘 | 激流五鱗書+

激流五鱗書+

我釣りにおいて後悔をせず

小学生の頃
 
退屈な音楽の授業
 
外ばかりを見ていた時間

音譜の動きは上の空

気になるのは夕方の釣り

近くの川での小鮒釣り

遊びの全て

子供の狭い世界

それでも夢だけは無限大

大物釣りへの憧れ
 
遠くの大海を想像する日々
 
とは言え
 
時たま教科書にも目を落とす
 
そこに挿し絵
 
荒れた海に小舟で繰り出し

大魚を釣り上げる男の姿
 
知らない世界
 
一瞬にして心を奪われた

 

先ずは先生がお手本


美しい歌声と

 
その歌詞に引き込まれる
 
「オールを漕げオールを漕げ」
 
自然と口ずさむ毎日

夢が広がった

それもいつしか忘れ去り

年月は経つ

気が付けば五十一歳になる

あっという間だった
 
雨の日曜日
 
その歌が

何故か急に
 
頭の中を駆け巡る
 
検索をした

すぐに見付かった

なんて便利な世の中だろう
 
しかし

残念な事に
 
あの挿し絵は見付からない
 
それでも嬉しい
 
心が浮かれる
 
釣りばかりをしていた
 
少年時代
 
今も変わらない
 
中年時代
 
釣りに行きたくなってきた

大物を釣りたい
 
来週は天気が微妙
 
一日置きに荒天
 
寒さも本格化
 
寒グレ本番
 
渋い釣り
 
行けたら良いな。