腰痛のために、施設(サ高住)入居してリハビリを目的に転院されて来られた70代後半の患者さんのお話です。

 

転院後の検査データでBUNもカリウムもリンも低値だったのは、中1日の採血のせいだろうと最初に思いました。

次に中2日で普通に採血しても、BUNは30前後、カリウムは3.5,リンも4程度だったのを記憶しています。

 

さてと、4時間透析ですが、リン吸着剤も内服なしで、小分子物質は低値なので、一旦Qbを200から150に落としました。

その後の検査データも大して変化はありません。

 

「食事は食べていますか?」「出された食事は全部食べているよ」

「食事は足りていますか?」「足りん、足りん、ここの弁当を楽しみにしとる」と

 

完食しているのに、足りない事や、BUNもカリウムもリンも低いのは、「提供している施設の食事に問題があっるのでは?」と思い。。。

 

早速施設に電話をして、提供している1日の食事のカロリーと蛋白質、塩分を尋ねてみました。1日のカロリーは約1750カロリー、蛋白40g、脂質42g、塩分9gとの事でした。

 

ちなみに患者さんのDWは53㎏ですから少なくとも蛋白質は少なめです。カロリーも恐らく足りないのでしょうね。

 

施設も自前で食事を用意している訳ではなく、外注で賄っているとの事でした。

 

「蛋白質を増やす事は(副食)を増やす事はコスト面から難しいと思いますが、カロリー源のご飯は増やせるのではないでしょうか?」と施設長に掛け合う事にしまた。

 

「ご飯を増やしてカロリーを2000くらいに増やす事は無料でできますが、蛋白質(副食)を増やすにはコストがかかります」との返事です。

 

奥さんと相談して取り合えずご飯を増やしてもらいましょう、と。

患者さんは「満腹にはなったが、まだ何かたりん」。

 

入院食もある種の減塩、低蛋白食の腎臓病食の所が多く、味気ないので食べない。。

体重は増えない。。。。

なので4時間で済んでいる。あるいは3時間透析に時間を減らす。。

という事もありましたね。。

 

患者さんが痩せずに、リン吸着剤も不要で低BUNの食事とは、こんな低蛋白食とご飯だけの食事をしていると想像できますね。

 

施設で食事にリミッターをかけられていると患者さんの問診だけでは解らない事もあるな。。と考えこんだ1日でした。

 

#低蛋白食