開院して7年半が立ちました。

 

このブログも開院してから、断続的に書いています。

その時、その時で考え方はブランコのように大きく揺れては揺り返し。

 

年々再々患者さんも歳をとり、この業界の考え方も理解しつつ、結局最後は「患者の元気」が「答え」であるような透析をするようになりました。

 

オンラインHDFで、ガンガン回す患者は夜間透析のごく一部の患者に限定されて、多くの患者さんが75歳を超えてゆき、80歳を超えた患者さんの導入を行っています。

「しっかり食べる」事だけは同じく推奨している毎日です。

 

減塩なんぞ、初めから出来るとは考えていません。

日本人の塩好きを止めさせる事はできやしないと「たかを括って」います。

 

だから、患者さんは、シモンKの言うとうりガンガン食べて、体重を増やして来院してきます。

 

アミノ酸スコアも蛋白質も糖質もお菓子も関係なく!

 

 

当院の「食べた分だけ透析しよう」だけは、最初から一貫しています。

 

だから、88歳になった患者さんでも時に6時間回しています。

奇跡の94歳の患者のデータは5時間治療でBUNが90にリンは6。これは絶賛です。

(ここでQB200はそのままで変更せず)

 

しかし、そんな高齢の患者のアルブミンを抜いてどうしましょう?

血流を増やしてアミノ酸を抜いていいんでしょうか?

 

リンが6でもBUNが90でもいいじゃないですか?

しっかりン吸着剤は飲んでいると思います。

 

さて、アルブミンの話に戻りましょう。

若い患者にアルブミンが抜けない膜を使ったら、1月もすれば4.5くらいになります。

だから古いアルブミンは抜いて3.8㎎/dLくらいにしてもいいと考えます。

 

一方で、当院の4割を占める75歳以上の患者のアルブミンを抜くのをこの1、2年は止めています。

 

慢性炎症の無い患者のアルブミン値は平均でも3.8はあります。

昨日、医療機器メーカーがどっさりと○●-21Mのを持って来たのを見て、そうだよね当院では4割はこうした抜けない膜を使っているのを感じたものです。

 

アルブミンが抜けないという言う事はβ2ミクログロブリンくらいまでしか抜けない訳です。

小分子領域しか抜かないオンラインHDFが主流なのです。

 

置換液も大量ではないので、HDと対して変わらんじゃん!

そうなんです。

 

血圧の下がる透析困難症には数名オンラインHFをやっている以外は、高齢患者にはアミノ酸満点のアルブミンは抜かずに「いざと言う時の栄養源」にとっています。

 

いつ、感染症が来るかわからん。

いつ癌になるかわからん。

すぐにCRPの変動で急降下する体重とアルブミンは温存しています。

 

 

高齢者ほど、原疾患による予後の違いが無くなるそうです

「食べたもん勝ち」の透析ならではパラドックスになっています。

インスリンがいらない糖尿病性腎症患者の方がたくさん食べて元気ですね。

 

 

BMIもアルブミンもお宝です。

そのお宝を守るのが透析時間という訳です。

 

どっさりと喰って来た患者には、ご褒美としての5時間透析がを授けましょう。

オンラインHDFは、HDより少し血圧の調整が出来る効果があります。

 

口うるさく清浄化に精を出すようにと言うシモンKには技士さんも「イマサラながらの正論」と受け止めてくれていると思います。

 

さて、今日は金曜日。

月水金の患者には最後の日です。

 

DWは正確なの?

除水速度は適正なの?

後半の血糖は大丈夫?

明日追加透析する必要があるのか?

時間の延長は必要なのか?

 

血圧を安定させる事が一番大切な高齢者の長時間透析には、高血流なぞ不要です。

 

80歳以上の患者にはデーサービスの様に来て欲しいと思います。

こうした患者にこそ、日本標準のQB200+逆濾過が起きない程度の置換液と5時間透析がふさわしい!

 

置換液をたくさん入れると21Mの膜はには少々荷が重いという印象です。

今日も21Mの活躍に期待していますよ!