第二次世界大戦中ナチスドイツに徹底抗戦を掲げイギリスを率いた
首相の物語

演説が上手くて言葉で人々を魅了し、気持ちを望む方向に
向かわせる様は、ヒトラーの演説とも通じるものがある。
演説シーンで記憶にあるのはMr. Smith Goes to Washington
日本名 スミス氏都へ行く の映画の中で、フラフラになりながらも
演説をやめずしゃべり続け、世論を動かした有名なシーンだ。
演説とは違うが、各種のセミナーにおける講師のしゃべりも
そこにいる者たちの気持ちを一つに向かわせるトーク技術の
一つだろう。
ヒトラーが演説を始める時間を選び、人々の気持ちを一点に
集中させる舞台演出を行っていたのと同様、セミナーの場においても
会場のセッチングは椅子、内装、室温、スクリーンなど細かくセッチング
され、講師のトークが気持ちに染み渡るように仕向けられている。
その上で、じゃべりは抑揚をつけ早口で、ステージの
一か所にとどまらずに、視線を集めるべく端から端まで動きながら
身振り手振りを交え話し続ける。
話を途中で止めるのも、次に何を言うのか神経を集中させるための
トーク技術の一つで、この間の取り方で聴衆の気持ちをコントロール
も可能だ。
セミナーの場合は興味のある者が集まっているので、
なおさら効果は絶大である。
では不特定な聴取者を相手に演説する際になにが重要になるか?
演説での失敗例は学生運動華やかなりしころのアジ演説だろう。
集まっている学生を相手にだけ演説をし、一般大衆に向けての
呼びかけは全くなく、集まった学生の内輪の演説に過ぎなかったことが
大衆の支持を得られなかった最大の原因だ。
選挙の街頭演説は不特定な聴取者向けの演説でそこにいる者達の
理解賛同を得るために具体的な内容を伴った演説にならざるを得ない
結局目先の政策についての演説に終始してしまい、
同じような政策を掲げているなら、
演説している本人でなくてもかまわないことになってしまう。
セミナーを開いて物を売るのであれば物の価値を具体的に説明
しさえすれば購入希望者は現れる。
しかし、それではテレビショッピングで物を販売してるのと変わりがない。
そこでまた前の問いに戻る。
不特定な聴取者を相手に演説する際になにが重要になるか?
確固たる信念から出る言葉。
受け売りの言葉や、原稿に書かれた言葉ではなく、
スピーチしている者本人の揺るがない信念から出る言葉
これが人を動かすための演説には欠かせない。
これがスピーカー本人の魅力となり、その魅力により
人は行動を起こす。
損得で人を動かそうとしても、一時的には有効かも知れないが
長続きはしない。