介護ロボット、オンラインサロン、シニア向けのテレビ番組や映画、情報、商品──。
シニアが求めるものを、求めている人にきちんと届けていくこと。それが同世代の暮らしを豊かにし、ひいては社会全体を動かす力になるという視点が印象的だった。
著者は、シニア世代が自分の欲求を満たし、贅沢を楽しむことこそ日本経済への大きな貢献になると語る。
「消費者として世の中のサービスや商品を変えていく力を持っているのは、実はシニア世代である」という指摘は、これまでの“節約・我慢”のイメージを軽やかに裏返す。
健康が一番大切であることは前提としてある。
お金は使ってこそ意味がある。稼いだ分だけ、好きなことに使い、人生を豊かにする。
楽しいことをしたい、美味しいものを食べたい、おしゃれをしたい、素敵な場所に行きたい、面白い仲間がほしい、恋がしたい──。
こうした欲を「年齢を理由に」抑え込むのではなく、やってみたいことを素直にやることが、老後を楽しく幸せに過ごす秘訣だと述べられている。
最終的には、
「自分はどう生きたいか」「何を大事にしたいか」を自分の頭で考え、自分の判断で選ぶ。
「自分の人生は自分のもの」という感覚を取り戻すことが、“楽園”と思える老後を実現するための土台になる──そのメッセージが心に残った。
■目次
はじめに
第1章 「常識」知らずな私の幸せすぎる毎日
第2章 「何も遺さない」と決めて豊かに老いる
第3章 シニアが笑えば日本経済は回る
第4章 シニアの楽園が潰されないために
第5章 第2の人生を「楽園」にしよう
■著者紹介
和田秀樹さん
1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。幸齢党党首。
東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在は「和田秀樹 こころと体のクリニック」院長。
30年以上にわたり高齢者医療の現場に携わる、高齢者専門の精神科医。
