脳トレの第一人者川島隆太さんが65歳を迎えて、加齢研究成果をまとめた本です。
予期せぬ出会いが脳を活性化する。目標を立てることを習慣化すれば脳が若返る。
わからないことがあれば紙の辞書で調べるなど、人とコミュニケーションをとるにはスマホのメッセージではなく電話をかけて話をする、電話をするより実際に会いに行くなどのあえてのちょっと面倒な不便を選んで脳の老化を防ぐのです。
勉強になったことが2つありました。
飲酒の量に関係なく酒を飲んだら脳が委縮するということがわかってきたそうです。
124P 飲酒は適量ならいいのか?
お酒を飲み過ぎた後に、記憶が飛んでしまう状態は、アルコールによって引き起こされるアルコール使用障害というものですが、アルコールを過剰に摂取することは、恒常的になるとアルコール使用障害だけでなく、認知症のリスクも高まってしまいます。
「酒は百薬の長」という説は、近年の研究では残念ながら否定すべきものと言えるでしょう。
アルコール摂取は脳血管障害のリスク因子となることや、生涯におけるアルコール量が多くなるほど脳容量が少なくなる事も確認されています。
つまり、一度にではなくても、飲めば飲んだだけ脳は萎縮するということです。
脳が、まるで宝くじが当たったかのようになれますから、お互いに褒めましょう。褒められましょう。
154P 褒め言葉は宝くじ当せんと同じくらいの衝撃
褒めることが上手になると。脳が活性化するということです。
人を褒めるというのは、状況を理解して、かつ、その人の今の在り方や気持ちを理解した上で言葉を選んだり、自分の行動も鑑みながら発言したりするということですから、非常に高度な脳の活動です。人を褒めると前頭前野が強く活性化します。人の気持ちは置かれている状況によって揺れ動くものであるので。今この瞬間どうやって相手を褒められるか見つけ出すためにすごく脳を使っているのです。
言葉で褒められたときに、脳の中で何が起こるかというと、面白いことに、宝くじ当たってお金をもらえた時と同じ反応をしているのです。脳にとってのご褒美は、言葉であろうとお金だろうと何だろうと全部同じで、報酬系という回路が活発に働くということが分っています。
「日常のその服、よく似合うね」「このシチュー、すごくうまい」そんな何気ない一言が、相手の脳に宝くじで大金が当たったぐらいのインパクトを与えているのかもしれません。
<目次>
はじめに
第1章 60代以降に老ける人と老けない人の差
第2章 続けると大きな差がつく毎日の習慣
第3章 脳と身体が健康になる運動習慣
第4章 「老けない脳」をつくる食事と睡眠の習慣
第5章 人とつながる習慣が人生を楽しくする
第6章 私、川島隆太流が実践する老後のための習慣
特別付録
おわりに
川島隆太さん
1959年千葉県生まれ。医学博士。東北大学医学部卒業、同大学院医学研究科修了。スウェーデン王国カロリンスカ研究所客員研究員、東北大学加齢医学研究所助手、講師、所長を経て、現在は同研究所の教授を務める。脳活動のしくみを研究する「脳機能イメージング」のパイオニアであり、脳機能研究の第一人者。著書、監修書多数。認知症高齢者や健常者の認知機能を向上させるシステムの開発や、「脳を鍛える」をコンセプトとする産学連携活動に尽力している。2024年より宮城県蔵王町観光大使に就任。
