【No1786】世にもあいまいなことばの秘密 川添 愛 筑摩書房(2023/12) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
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そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

日頃会話をしているなかで、言葉のすれ違いや誤解がある。

例えば、「大丈夫です」、「いいです」、「結構です」、「冷房を上げてください」など。

これらには、前後関係がなくてそれだけではこれが肯定しているのか、それが否定しているのかどちらにも意味がとれるのでよくわからない。

お互いが反対の意味で言葉を受け取ってしまうとトラブルが生じる。それをできる限り防ぎたい、曖昧さの要因をわかっていれば相手が何を言いたいのか推察もできる。

曖昧さをすべてなくすのは難しいが、それを理解した上で発信したり受信したりできればSNS上でのトラブルも減るだろう。その曖昧さを逆手に取った言葉遊びを楽しむこともできるだろう。

 

文章を作成する際はできるだけ推敲したい。

 

日本語の曖昧さを、実例により解説した本だった。

普段何気なく使っている言葉がじつは曖昧だったことがわかった。曖昧であるが故に本人が話したつもりであっても、聞いた側は必ずしも話した本人と同じ意味で理解しているとは限らない。話している時は前後関係や文脈などで理解していることもあるが、抜き出してみると曖昧なやり取りをしていることに気づかされることが多いと感じた。

 

第三者の視点を持つ、多面的に考えるなど、曖昧な言葉を察知するためには、物事を客観視することだ。この態度が日ごろの文書を作る際にも当てはまることを知ってうれしい。

6P

言葉のすれ違いを察知し、ある程度の対処ができるようになるには、言葉を「多面的に見る」ことが必要になってきます。その際に役立つのは、曖昧さがどういうときに起こるかについての知識です。曖昧さの要因が頭に入っていれば、「もしかしたら私の言葉は誤解を与えるかも」とか、「もしかしたら相手は、私が思っているのと違う意味でこう言っているのかも」などと考える余裕が出てきます。

本書では、言葉のすれ違いの事例を紹介し、それらをもとに言葉の複雑さや面白さを紹介していきたいと思います。本書で目指しているのは、読者の皆さんが言葉の曖昧さに少し敏感になり、言葉のすれ違いを早めに察知できるようになることです。同時に、言葉をさまざまな角度から眺める経験を、頭のエクササイズのような感覚で気軽に楽しんでほしいと思います。

 

216P 第三者の目を入れる

重要な文書の場合は、誤解を避けるために公開する前に第三者に見てもらうのが良いでしょう。どんな巧みな書き手でも、言葉の曖昧さからは逃げられません。言葉を発する側は、自分の言いたいことが明確に分かっている分、自分が使う言葉の「それじゃない方」の解釈に気付きにくくなります。こういうとき、他の人に読んでもらうと、誤解を招きそうな個所が見つかりやすくなります。できるだけ多くの人の知恵を借りるのが得策です。

 

 

 <目次>

はじめに 本書を手に取ってくださった皆様へ

1 「シャーク関口ギターソロ教室」―表記の曖昧さ

2 「OKです」「結構です」―辞書に載っている曖昧さ

3 「冷房を上げてください」―普通名詞の曖昧さ

4 「私には双子の妹がいます」―修飾語と名詞の関係

5 「政府の女性を応援する政策」―構造的な曖昧さ

6 「二日、五日、八日の午後が空いています」―やっかいな並列

7 「二〇歳未満ではありませんか」―否定文・疑問文の曖昧さ

8 「自分はそれですね」―代名詞の曖昧さ

9 「なるはやでお願いします」―言外の意味と不明確性

10 曖昧さとうまく付き合うために

おわりに 曖昧さは悪いものではない

あとがき

問題の答え

 

 

川添愛さん

1973年生まれ。言語学者、作家。九州大学文学部卒業、同大大学院にて博士(文学)取得。2008年、津田塾大学女性研究者支援センター特任准教授、12年から16年まで国立情報学研究所社会共有知研究センター特任准教授。専門は言語学、自然言語処理。