ぼくはバトルではなく、ビブリオトークのほうが自分に合っています。
雰囲気がよかった、声が大きかった、勢いがあった、パフォーマンスが上手かった等ではなく、合計数や声の大小関係なく淡々として朴訥でよいので、自分にとってその本が純粋に読みたいのか、いま読むべき本なのか、そもそも面白い話なのか、興味があるのか等々を踏まえて、あくまで自分の主観で本を選んで読みたいです。
ビブリオトークは、書誌事項やあらすじ(解題)、書評及び感想、お薦めのポイントなどを紹介すると定義されています。
ビブリオトークのやり方は、お互いに感じた思いや意見を自由に述べることができる読書会の意見交換時だけでなく、
物語を読み解いて主人公の心情を深く理解することに役立ち、
友人などに本を紹介する際にも活用できる素晴らしい手法だと思います。
ビブリオトーク グループでもできる「わくわく」「どきどき」する本の紹介方法 笹倉剛 あいり出版
物語や主人公をより良く理解するための手法‐
一人称形式のよさや魅力について引用しました。
物語や小説には、主人公のほかに脇役も出てきます。
読書会に参加する際には、何度か読み返します。
そのうちに誰の立場で読んでいくかで視点が異なり視界が違って見えてきます。
客観視して物語を理解していく楽しみを見つけました。早速これを実践していきたい。
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・一人称で書かれた本は、比較的理解しやすい特徴を持っている、それは主人公などの主観的な見方からの捉え方であるから、読者にとっても分かりやすい側面がある。
・一人称で書かれている本がとても特徴的でわかりやすく感情移入することも容易であるからである。
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・一人称で書かれた本は、最初から一人称の表現であるだけに読みやすく、主人公になり切って読んでいる自分に気づかされることがある。本が苦手な子どもでも、読書への敷居が低くなるように思われる。主人公(または脇役)からすべて見た表現であるから、単純明快なこともあるのだろう。
・(三人称から)一人称にして表現することで、これまでの客観的な理解がより主観的な理解につながり、一歩踏み込んだ作品理解につながることがある。場面の状況把握、人間関係、物語の変遷、伏線など色々なことを踏まえて表現することになるので、作品を鑑賞していく上で理解を深めていくと考えらえる。一人称の表現にしてみることで新しい視点に興味を示し、有意義で楽しい体験となる。
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・作家がなぜ一人称でその本を書くことになったのかは、作家独自の思いや信念がある。それはその本を読んでみて初めて作家の思いを汲み取ることができるのであるが、ただ人称の違いだけで、状況把握や心情なども大きく違ってくることがある。人称の違いによる世界観に触れてみて、色々な人称で書かれた本に接することでより一層物語や小説が楽しめる。
・登場人物の心情把握が人間形成に役に立つ
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・三人称形式は、現実世界ではできない体験を可能にする語りの装置である。
・一人称形式は、また違った意味で、私たちに特殊な体験をさせてくれる(別の誰かになりきること、自分ではない他人の目を通して、世界を見たり感じたりするということである)
・一人称小説を読むことで、他人の視点を共有する疑似体験ができる。
・一人称小説を読むと、たとえ違和感を覚えつつ批判的に見るにせよ、語り手「私」に焦点を合わせて読むように誘導される仕組みになっている。
・一人称形式と三人称形式との間に優劣の区別はない。
<目次>
はじめに
第1章 物語を一人称で語る意義とよさについて
第2章 物語を一人称で語るビブリオトーク
第3章 公共図書館との連携による「ビブリオトーク」の実践
引用・参考文献
資料 「一人称で書かれた小説のリスト」
おわりに
笹倉 剛
1950年兵庫県生まれ。兵庫教育大学大学院修士課程修了。神戸親和女子大学文学部国際文化学科教授。著書に「ビブリオクイズ」「読み聞かせを活用したビブリオトーク」など。
【No1225】物語を一人称で語るビブリオトーク 物語をより深く理解し、楽しむための手法として 笹倉 剛 あいり出版(2022/07)

