【No1220】ハヤブサ消防団 池井戸 潤 集英社(2022/09) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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東京での暮らしに見切りをつけて、亡き父の故郷であるハヤブサ地区に移り住んだミステリ作家の三馬太郎が主人公。

そのミステリー作家ならではの視点で物語が展開され推理していく。

連続放火の背景にある実態が徐々に明らかになっていく状態から、ある意味ワクワクドキドキする。事態は複雑で奥行き感をもって進行していく。

誰が味方で誰が敵なのか!

期待と想像を膨らませられて面白い。

 

消防団での活躍、田舎住民との長閑な触れ合いという軽めのものだけでなく、ハヤブサ地区の連続放火事件に隠された大きな闇といったた暗い部分まで、ドラマにおけるいろいろなおいしい箇所がギュッと詰まった、池井戸さんらしからぬ、あんまりスカッとしない、スッキリ感がないお話だった。

 

連続放火事件に隠された真実。

地元の人の誘いで居酒屋を訪れたミステリ作家の三馬太郎は、消防団に勧誘される。

迷った末に入団を決意した太郎だったが、やがてのどかな集落でひそかに進行していた事件の存在を知る。

 

 <目次>

第一章 桜屋敷の住人

第二章 だんじり祭り

第三章 消防操法大会始末

第四章 山の怪

第五章 気がかりな噂

第六章 夏の友だち

第七章 推理とアリバイ

第八章 仏壇店の客

第九章 没落する系譜

第十章 オルビスの紋章

第十一章 或る女の運命について

第十二章 偽の枢機卿

最終章 聖地へ続く道

 

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を受賞