例えば、日本が諸外国と関わった戦いです。
日本近隣のアジアの諸事情や諸条件がいくつも重なって起こったのが多かった。
歴史を俯瞰して見てみると、いきなり起こった関係のない別々の一つ一つの点ではなく、太い一つの線で繋がって起きてきたのがわかります。
百済を救うための高句麗、新羅との戦い、白村江の戦、
モンゴルや高麗、旧南宋との戦い、元寇(文永の役と弘安の役)、
李氏朝鮮と明との戦い、豊臣秀吉による朝鮮出兵による文禄の役と慶長の役、
薩摩藩がイギリス人を切りつけた生麦事件から薩英戦争、イギリス、フランス、オランダ、アメリカへ長州藩による攻撃による下関戦争、
いずれも朝鮮半島をめぐる勢力争いが発端であった、眠れる獅子・清との日清戦争や旧ロシアとの戦いの日露戦争、203高地と日本海軍とバルチック艦隊の日本海海戦。
そして、二度の世界大戦、第一次世界大戦と第二次世界大戦。
311P 戦争は人間が始めるものです。それならば、人間がやめることができるのです。
世界から戦争を失くすことができるのかどうかは、まったくの?
まずは、一人ひとりが自分の問題として戦争のことを考えることが大切です。
それには、この本を読んで今までの戦争はどういうものだったのか知る必要がありました。
9P
戦争をなくすには、その悲惨さだけでなく、戦争がどういうものかを知る必要があります。戦争を始めるのは人間です。そこにはさまざまな理由があります。それがどんな理由で、どんな指導者が戦争に踏み切り、どのように一般市民の心理が動いたのかを知ることが大切です。
人間が起こして人間が体験した、さまざまな戦争を取りあげました。もしその時代に自分が生きていたらどう考えたか、想像しながら読んでみてください。それらの戦争の背景や性格を知ることによって、戦争をなくす、あるいは戦争を減らすヒントが得られるかもしれません。
戦争は、さまざまな事情や複雑な要因・条件が重なって起こることを教わりました。
過去の戦争の歴史の上に現在が成り立っています。
こうやれば悲惨な状況をなくせるという凄い特効薬はなかなか簡単には見つかりません。
戦争を他人事ではなく自分事として直視することができれば、いまの状況からすこしは前に進むのではないかなと思います。
歴史から学ぶべきことが多い。
戦争、紛争、内戦等で人が人を殺し合うという過ちを繰り返さないように。
人間には、道理や理性、いままで蓄積した叡智があります。
それらを結集し熟慮して行動してみたら。
過去を赦すことはなかなか難しい。
仏教による「慈悲の心」やキリスト教などの「愛」する気持ちを持って対応してみたら。
現在進行中のウクライナとロシアの戦争の最中において、誠に時宜にかなった、そして的を射た、誰にでもわかりやすく上手くまとめられた戦争を考えるための良本でした。
<目次>
はじめに
第1章 戦争ってなに?
第2章 どんな理由で戦争ははじまるの?
第3章 日本も戦争をしてきた
第4章 第一次世界大戦と国際連盟
第5章 悲惨なアジア・太平洋戦争へ
第6章 平和国家建設と東西冷戦
第7章 核開発競争が続いてきた
第8章 どうすれば戦争はなくせるの?
おわりに―戦争をなくすために
資料 広島平和記念公園におけるバラク・オバマ元アメリカ大統領の演説
おわりに 戦争をなくすために
ジャーナリスト。1950年長野県生まれ。1973年にNHK入局。報道局社会部の記者などを経て94年から「週刊こどもニュース」のお父さん役を11年間務める。2005年より、フリージャーナリストとして多方面で活躍中。名城大学教授。東京工業大学特命教授。その他7つの大学で教鞭をとる。著書多数。
【No1107】池上彰の君と考える戦争のない未来(世界をカエル) 池上 彰 理論社(2021/05)
