デジタル技術の進行や人権意識の高まり、そして最近の新型コロナウイルスの大流行によって、ことばの新旧交代劇が激しくなってきました。
言葉の流行り廃りです。
酒井さんは、なかなかよい視点をお持ちだと思います。
世の中の変遷とともに、使うことばが変化してきて、自分も変わってきたという気づきをもらいました。
朝活、パパ活、婚活、妊活、終活などの「○○活」、定年退職した人がリアタイアではなく「○○を卒業しました」。自分らしさとそのまま、ありのまま。気づいたとか気づかされたではなく、気づきをもらいました。陰キャ、陽キャと根暗、根明。栄えと映え。職業婦人、BG⇒OL、会社員、一般職と総合職。レトロ、懐かしい、クラシックではなく古っ。マジでと本当に。原因は他者にある生きづらさ。よう知らんけど、間違ってるかもしれないんですけど、個人的な意見ですが。面白い、おかしい、ウケる~。ご指導とご鞭撻にご迷惑とご心配。そうですねファースト。ユニセックスな言葉「だよ、のよ」、お前、あんた、君、You……。
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言葉の激変期と言うことができる今の時代、その表層部分で生まれたり死んだりする言葉を採集して眺めてみたのが、本書となります。言葉の微細な変化の中に時代の要請が隠れていたり、時代は大きく変わっているのに言葉の変化は追いついていなかったり……と、我々の行動は、常に言葉とリンクしているわけではありません。言葉の暴走に生活が引っ張られることもあれば、言葉に囚われて意識がなかなか変わらないこともあるのです。
本書に記される新旧の言葉の数々を、あなたは口にしたことがあるのかどうか。どのような言葉を使うか。そして使わないかは、自分の変化を測るものさしにも、なりそうです。
<目次>
はじめに
Jの盛衰
「活動」の功と罪
「卒業」からの卒業
「自分らしさ」に疲弊して
「『気づき』をもらいました」
コロナとの「戦い」
「三」の魔力
「黒人の人」と「白人」と
「陰キャ」と「根暗」の違い
「はえ」たり「ばえ」たり ほか
おわりに
1966年東京生まれ。高校在学中から雑誌にコラムを発表。大学卒業後、広告会社勤務を経て執筆専業となる。2004年『負け犬の遠吠え』で婦人公論文芸賞、講談社エッセイ賞をダブル受賞
ほかの著書に「鉄道無常」「ユーミンの罪」など。
