漫才、映画監督、コメンテーターなど、ビートたけしさんは、生き馬の目を抜く芸能界でも特に才能豊かな人です。
彼は、コロナ禍の日常でも冷静に世の中を観察しています。
一見ふざけているようでじつは真面目なのですが、斜に構えながらもまともなことを言っています。
ちゃんとツボを押さえてご意見番として的を射て指摘していると思います。
総理大臣や都知事などの政治ネタのほか、芸能人の不祥事や志村けんさん、渡哲也さんの思い出話など芸能ニュースの毒舌的な話が満載で痛快で一気に読める軽めの内容でした。
この中で芸能人だけでなく、ぼくらにも活用できる名言がありました。
お客さまの反応や間合いを見ながら芸を行うべきだと。
芸人は、相手のレベルに合わせて変化できるようになれということです。
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世阿弥は「都の貴族にウケるようなものだけじゃなく、場の空気を読んで田舎でも喝采を浴びるようにしなきゃダメだ」と言ってたらしい。今から500年以上も前にそういう話になっていたわけだから、これは「芸」と言うもののひとつの真理なんだろう。
作品やスタイルと本人の性格を比べると、言っていることとやっていることが違う人が多いということからこう書かれたものです。
130-131P
もしかしたらアーティストってのは、作品に「自分らしさ」を投影するんじゃなくて、「自分が持っていないけれど、欲しくて仕方がないもの」を表現したくなる生き物なのかもしれないぜ。
<目次>
はじめに
第1章 コロナが炙り出した「ニッポンのバカ」
第2章 さよなら、愛すべき人たちよ
第3章 ニュース・テレビの「お騒がせ事件簿」
番外編 これぞ不要不急の爆笑企画 2020年「ヒンシュク大賞」を決定する!
おわりに
1947年東京都足立区生まれ。漫才コンビ「ツービート」で一世を風靡。その後、テレビ、ラジオのほか映画やアートでも才能を発揮し、世界的な名声を得る。97年『HANA‐BI』でベネチア国際映画祭金獅子賞、2003年『座頭市』で同映画祭監督賞を受賞
