おはようございます。
募集採用と労務の専門家 下島です。
● 派遣法改正でどうなる?(その4)
前回に引き続き、2012年3月28日に可決・成立した改正派遣法のうち
派遣会社に手数料割合(マージン率)の公開を義務化することについての懸念をお伝えします。
昨日、こちらで書きましたが、何をもってマージン率とするのか?
マージン率の定義をハッキリさせる。運用方法を周知徹底する。
これをしないと、同じ派遣事業であっても違う土俵でマージン率を公開することになるおそれがあります。
それから、マージン率は、労働局などの行政機関がチェックをしてから公開するのでしょうか?
各派遣会社の自己申告に任せる? まさかねぇ...
派遣会社のマージン率が公開されれば、当たり前ですが誰もがそれを見ることができます。
では、派遣会社のマージン率は誰が興味をもって見るでしょうか?
こんなところでしょうか?
自分が所属している派遣会社のマージン率が高ければ、就業中の派遣スタッフは不満をもつでしょう。
派遣OKな求職者は、マージン率の低い派遣会社に流れやすくなるでしょう。
取引きしている派遣会社のマージン率が高ければ、派遣先企業は不満をもつでしょう。
マージン率は数字で表されます。
数字は人の印象に残りやすいので、マージン率だけが派遣会社の判断指標になってしまうおそれがあります。
マージン率が、定義や運用方法があいまいなまま公開されれば、なおさら数字だけが一人歩きするでしょう。
となると、何が起きるか?
派遣会社は、自社のマージン率をより低く見せようとするでしょうね?
これを防止するには、マージン率の公開にあたって第三者のチェックが必要だと思います。
行政機関がそこまで手間をかけてチェックできるでしょうか?
はなはだ疑問です。
そもそも派遣会社の存在意義って何でしょう?
僕は、法令を守ったうえで、求人する企業と求職者の橋渡しをすることだと思っています。
そして、双方に喜んでいただく。
マージン率の公開義務化によって、派遣のいい面に曇ったフィルターがかかってしまうのではないかと懸念しています。