教諭時代 15
清水景允
メタクリール酸メチルは気化しやすい液体である。
その薬品を印刷した用紙の上に塗布しても、直ぐに蒸発してしまい、アクリルを乗せても意味が無い。さらに臭気が激しく換気を充分にしなければ成らない。研究室では、換気扇が働いているので換気は出来るが、換気扇の付いていない部屋では使用する事ができない。
そこで、蒸発を遅らせる薬品、および臭気を押さえる薬品を添加しなければならない。しかも、環境に優しいものでなければならない。
そのような物があるのか・・・。
探すより、作った方が早い。
信吾には、ある程度の裏付けがあった。
それは、液体のメタクリール酸メチルに、固体のメタクリール酸メチルを溶解させ、粘度をあげて印刷した用紙の上に塗布すれば、ある程度の時間、蒸発を遅らせることができると考えるのである。
さらに、固体のメタクリール酸メチルを溶かした粘性のある溶液は、半分固体であるから、何らかの刺激を与えれば固体に変化する。つまり、反応温度を上げるか、圧力を加えるのである。
温度を上げる方法は装置を作るのに複雑過ぎる。従って、自走式ロラープレス機を作る事にするのである。
ロラープレス機を製作した。製作するにしても暗中模索である。
出来上がった。
それで、A5版に印刷した用紙に、作った溶液を塗布し、その上にアクリル板を乗せ、圧力を掛け、しばらく放置して置いた。臭気は相変わらず強烈であった。
半日過ぎて見に行った。
すると、アクリルの中にインクが取り込まれているのである。
しかし、気泡が多くパネルとしての価値はなかった。
気泡を取り除く薬品を加えなければならない。
色々な消泡剤を取り寄せテストを繰り返す。
その中で、容易に入手できる安価で安全な薬品を見つけるのであった。
さらに、その薬品を添加する事によって臭気も押さえる事ができる。と言う一石二鳥以上の効果が得られた。もちろん、環境も考慮してのことであった。
A2版の用紙に印刷し、それに調合した薬品を塗布しアクリルを乗せ、ロラープレス機で圧力を加えた。
さらに、裏返し、同じ様な作業をするのである。表面と違うところは、裏面に使用するアクリルは白いアクリルにすることであった。
この様にして出来上がったパネルは、気泡も無く美しいパネルになっていた。
信吾は感動した。
この配合した薬品名を信吾は、「重合剤」と命名するのであった。
清水景允
メタクリール酸メチルは気化しやすい液体である。
その薬品を印刷した用紙の上に塗布しても、直ぐに蒸発してしまい、アクリルを乗せても意味が無い。さらに臭気が激しく換気を充分にしなければ成らない。研究室では、換気扇が働いているので換気は出来るが、換気扇の付いていない部屋では使用する事ができない。
そこで、蒸発を遅らせる薬品、および臭気を押さえる薬品を添加しなければならない。しかも、環境に優しいものでなければならない。
そのような物があるのか・・・。
探すより、作った方が早い。
信吾には、ある程度の裏付けがあった。
それは、液体のメタクリール酸メチルに、固体のメタクリール酸メチルを溶解させ、粘度をあげて印刷した用紙の上に塗布すれば、ある程度の時間、蒸発を遅らせることができると考えるのである。
さらに、固体のメタクリール酸メチルを溶かした粘性のある溶液は、半分固体であるから、何らかの刺激を与えれば固体に変化する。つまり、反応温度を上げるか、圧力を加えるのである。
温度を上げる方法は装置を作るのに複雑過ぎる。従って、自走式ロラープレス機を作る事にするのである。
ロラープレス機を製作した。製作するにしても暗中模索である。
出来上がった。
それで、A5版に印刷した用紙に、作った溶液を塗布し、その上にアクリル板を乗せ、圧力を掛け、しばらく放置して置いた。臭気は相変わらず強烈であった。
半日過ぎて見に行った。
すると、アクリルの中にインクが取り込まれているのである。
しかし、気泡が多くパネルとしての価値はなかった。
気泡を取り除く薬品を加えなければならない。
色々な消泡剤を取り寄せテストを繰り返す。
その中で、容易に入手できる安価で安全な薬品を見つけるのであった。
さらに、その薬品を添加する事によって臭気も押さえる事ができる。と言う一石二鳥以上の効果が得られた。もちろん、環境も考慮してのことであった。
A2版の用紙に印刷し、それに調合した薬品を塗布しアクリルを乗せ、ロラープレス機で圧力を加えた。
さらに、裏返し、同じ様な作業をするのである。表面と違うところは、裏面に使用するアクリルは白いアクリルにすることであった。
この様にして出来上がったパネルは、気泡も無く美しいパネルになっていた。
信吾は感動した。
この配合した薬品名を信吾は、「重合剤」と命名するのであった。