トリチウムは自然界(人間も自然界の一員として)に
どのような影響を与えるか・・・その2 清水 景允


 前回、トリチウムは水素の同位元素であると云いました。水素ですから、酸素一つに水素二つ結びついてH-OHとなり一個の水になります。つまり、H2Oです。
トリチウムは地球上の自然環境の中では普通の水素と全く同じ働きをしますから化学的には、H を T と書き換え
T-OT又はT-OHあるいはH-OTとなります。これがトリチウム水なのです。ところが、トリチウムはβ崩壊つまり放射線を出しながらヘリウムに変わって行くと前回云いましたが、トリチウム水は放射能を持った水になるのです。これが問題なのです。

 私達が住んで居る地球は水の惑星と言われています。原子炉から生まれた(三体核分裂:前回補足3参照)トリチウムは、冷却水の中に入り込みトリチウム水となって、普通の水の中に混ざります。そこで、トリチウム水だけを分離したいのですが、現代の科学技術では分離するのに膨大なお金がかかり出来ません。やむをえず、原発を持っている電力会社は自然環境の中に放出しているのが現状です(10月18日の北海道新聞の報道)。それが、海の水の中に混ざって自然循環し環境を汚染します(原発は、原子炉を冷却するため大量の冷却水の確保できる場所に設置)。そのトリチウム水を含んだ海水が蒸発し雨となり地球上に降って来ます。雨となって地球上に降ったトリチウム水を動植物が吸収し、やがて私達の食卓に並ぶのです。


 私達の肉体は60~65%の水からできていますが、私達はその水分の接収方法として直接口から飲食を通じて接収しています。この中に
T-OT又はT-OHあるいはH-OTと示した形の水が含まれているのです。

 補足1 β崩壊:β線(電子の流れ)を出しながら原子核が分裂し3mmほどのアルミニウム板も通過します。

 次回、このようにして体内に取り込まれてトリチウムが私達の肉体に影響するかについてお話します。