トリチウムは自然界(人間も自然界の一員として)に
どのような影響を与えるか・・・その3 清水景允
昨日は、トリチウムが原子炉の中で生まれ、それが自然環境を汚染して行く様子をお話しました。今日は、その自然環境を汚染したトリチウムがどの様に人間の身体に入って行くのかについてお話します。
その前に、人間は食物連鎖の最上位に位置することを忘れてはなりません。つまり、人間は自然環境の中で育った植物を採取し、動物を狩猟して生きて行かなければならない存在者であると言うことです。その、植物は大地の水と太陽の光によって光合成されたアミノ酸やタンパク質や糖や油類をつくり成長して行きます。動物はその植物が合成した栄養素を口にして生きていきます。さらに、人間はそれらの動植物を食べエネルギーとして生きているのです。
その大地の水がトリチウム水によって汚染された場合どうでしょうか。トリチウムは水素の同位体(同位元素)ですので、自然界では水素と全く同じ働きをすると言うことについては先に話しましたが、アミノ酸やタンパク質、糖類等は炭素、水素、酸素、それに窒素等の化合物です。ですから、植物が水を吸収して、アミノ酸等の化合物を作る時、水素の変わりにトリチウム(三重水素)に置き換わってしまう事が充分に予想されます。
トリチウムの発生源の近い地域では、それが顕著に現れています(カナダのピッカリング重水型原子炉周辺都市では80%増ものダウン症候群出産 2014年8月12日 カナダ原子力委員会報告)。 この、アミノ酸等を合成している水素化合物は、有機結合型又は組織結合型と呼ばれる有機形と云いますが、その有機形のトリチウムは自然環境での滞留時間が長い(植物の身体の一部として留まる)上、動物がそれを食物として摂取した場合も同じことが云え、体内での残留時間が非常に長いのです。 この様に有機化合物として食物の中に取り込まれた方がはるかに体内に吸収されやすいのです。つまり、直接トリチウム水を口にするとき、汗や尿と一緒に排出される確率が高いのです。それが、タンパク質やアミノ酸や糖類、あるいは脂肪などの水素と置き換わってしまったトリチウムを口にする方が、体内での残留期間が非常に長いのです。
補足1 簡単なアミノ酸 H2N-CH2COOH (グリシン H:水素 N:窒素 C:炭素 O:酸素)を取り上げ説明すると、この中の水素(H)がトリチウム(T)と置き換わるのです。つまり、T2N-CH2COOHになったり、H2N-CT2COOHになったり、H2N-CHCOOTになったりするのです。このTがβ12.3年かけて半分になるのです。
次回は、この様にして人間の体内に入ったトリチウムがDNA等にどのような働きをするのかについてお話します。
どのような影響を与えるか・・・その3 清水景允
昨日は、トリチウムが原子炉の中で生まれ、それが自然環境を汚染して行く様子をお話しました。今日は、その自然環境を汚染したトリチウムがどの様に人間の身体に入って行くのかについてお話します。
その前に、人間は食物連鎖の最上位に位置することを忘れてはなりません。つまり、人間は自然環境の中で育った植物を採取し、動物を狩猟して生きて行かなければならない存在者であると言うことです。その、植物は大地の水と太陽の光によって光合成されたアミノ酸やタンパク質や糖や油類をつくり成長して行きます。動物はその植物が合成した栄養素を口にして生きていきます。さらに、人間はそれらの動植物を食べエネルギーとして生きているのです。
その大地の水がトリチウム水によって汚染された場合どうでしょうか。トリチウムは水素の同位体(同位元素)ですので、自然界では水素と全く同じ働きをすると言うことについては先に話しましたが、アミノ酸やタンパク質、糖類等は炭素、水素、酸素、それに窒素等の化合物です。ですから、植物が水を吸収して、アミノ酸等の化合物を作る時、水素の変わりにトリチウム(三重水素)に置き換わってしまう事が充分に予想されます。
トリチウムの発生源の近い地域では、それが顕著に現れています(カナダのピッカリング重水型原子炉周辺都市では80%増ものダウン症候群出産 2014年8月12日 カナダ原子力委員会報告)。 この、アミノ酸等を合成している水素化合物は、有機結合型又は組織結合型と呼ばれる有機形と云いますが、その有機形のトリチウムは自然環境での滞留時間が長い(植物の身体の一部として留まる)上、動物がそれを食物として摂取した場合も同じことが云え、体内での残留時間が非常に長いのです。 この様に有機化合物として食物の中に取り込まれた方がはるかに体内に吸収されやすいのです。つまり、直接トリチウム水を口にするとき、汗や尿と一緒に排出される確率が高いのです。それが、タンパク質やアミノ酸や糖類、あるいは脂肪などの水素と置き換わってしまったトリチウムを口にする方が、体内での残留期間が非常に長いのです。
補足1 簡単なアミノ酸 H2N-CH2COOH (グリシン H:水素 N:窒素 C:炭素 O:酸素)を取り上げ説明すると、この中の水素(H)がトリチウム(T)と置き換わるのです。つまり、T2N-CH2COOHになったり、H2N-CT2COOHになったり、H2N-CHCOOTになったりするのです。このTがβ12.3年かけて半分になるのです。
次回は、この様にして人間の体内に入ったトリチウムがDNA等にどのような働きをするのかについてお話します。