高校生時代 五
清水景允
願書提出の時が来た。受験願書の中に第一志望と第二志望の欄があった。
第一志望の欄に「原子力工学科」と書き、第二志望の欄に「情報電子工学科」と書いた。当然、特別奨学生の記載は忘れなかった。
入学試験は北海道大学理学部の階段教室で行なわれた。
大学の教室は、今までで見たことも無い形をしていた。
高校までは、教壇あり、先生は一段上から生徒達を見るのである。大学は学生達が先生を見下ろすことになる。反面、合理的な設計だなと感心して、指定された席に付いた。
試験は三教科なので一日で終わった。
多分、化学は満点であったと思う。数学は九十点位、英語は信吾にとって一番苦手な教科である。点数は取れていないだろう。
発表の日を待った。
合否の通知は郵送されて来る。
毎日、学校から帰ると郵便受けを見た。
今日も来ていない。今日も・・・。二週間以内に届くことになっている。
その時が来た。
恐る恐る、郵送された封書を開封し、書状を見た。
『原子力工学科 不合格』『情報電子工学科 合格』と記してあった。
当然、特別奨学生は不合格である。
信吾は、日本のエネルギーは石油に頼っていることに不安を抱いていた。その石油が枯渇するのである。その先を考えると、原子力しかない。しかも排出するガスも出ない。理想のエネルギーではないか。
信吾は、少しでも将来のエネルギー開発に役に立ちたかった。
それが出来ない。
若い信吾の夢は、ここで終わりか・・・。
次の日、学校に不合格を通知した。それから、進路指導の先生とこれからのことを相談した。幾らアルバイトで大学に進学すると言っても、無理であると進路指導の先生は言うのである。
当然、情報電子工学科に進学することは経済的に諦めなければならなかった。
そこで、就職することにした。
清水景允
願書提出の時が来た。受験願書の中に第一志望と第二志望の欄があった。
第一志望の欄に「原子力工学科」と書き、第二志望の欄に「情報電子工学科」と書いた。当然、特別奨学生の記載は忘れなかった。
入学試験は北海道大学理学部の階段教室で行なわれた。
大学の教室は、今までで見たことも無い形をしていた。
高校までは、教壇あり、先生は一段上から生徒達を見るのである。大学は学生達が先生を見下ろすことになる。反面、合理的な設計だなと感心して、指定された席に付いた。
試験は三教科なので一日で終わった。
多分、化学は満点であったと思う。数学は九十点位、英語は信吾にとって一番苦手な教科である。点数は取れていないだろう。
発表の日を待った。
合否の通知は郵送されて来る。
毎日、学校から帰ると郵便受けを見た。
今日も来ていない。今日も・・・。二週間以内に届くことになっている。
その時が来た。
恐る恐る、郵送された封書を開封し、書状を見た。
『原子力工学科 不合格』『情報電子工学科 合格』と記してあった。
当然、特別奨学生は不合格である。
信吾は、日本のエネルギーは石油に頼っていることに不安を抱いていた。その石油が枯渇するのである。その先を考えると、原子力しかない。しかも排出するガスも出ない。理想のエネルギーではないか。
信吾は、少しでも将来のエネルギー開発に役に立ちたかった。
それが出来ない。
若い信吾の夢は、ここで終わりか・・・。
次の日、学校に不合格を通知した。それから、進路指導の先生とこれからのことを相談した。幾らアルバイトで大学に進学すると言っても、無理であると進路指導の先生は言うのである。
当然、情報電子工学科に進学することは経済的に諦めなければならなかった。
そこで、就職することにした。