”きれいごと社会”の中、「上げ馬神事」を救いたい。 | 国道179号沿線住民とっ散らかりブログ

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楽器もできない音楽好きのおっさんが
中坊並みの文章力で書いてるブログ。
撮影地:旧片上鉄道、吉ヶ原駅(2018年春撮影)

一度は見たことがあるのではないでしょうか?
少年の乗った馬が急坂を駆け上がるのを、上から寄ってたかってオッサン連中が引き上げるというアレ。

参考記事:NHK・“動物虐待”と炎上「上げ馬神事」ネット情報の真偽は?

軽く炎上しかかってるのを見かけましてね。
というもの今回、1頭が失敗し骨折、安楽死にしたことを発表すると炎上したらしい。
コレね、昔TVで観たことがあります、どっかの特集だったかな。
その時は馬でなくて、酸化する少年にスポットを当てたもので、この少年ってのが
「えらく若くて大丈夫?」って印象で、住民の中からある年齢になると選ばれるという
少年からすれば、本当に出たいと思って参加か、それとも田舎特有の同調圧力?
イヤと言えない空気を感じてたのかどうかは曖昧な表現ではありましたけど。

これね、神事っちゃあ神事なんだろうけども、いや、神事=免罪符にしてないか?
という疑惑が湧いたのも事実で、坂というより壁に近い。絶壁だな。
今回、安楽死事故になったことにクローズアップしてますが、前段階にも問題があるんじゃないか?
とも思ってて、坂というより壁ですから、ノーマルな状態ではほぼクリアできない難易度なので
”競技”に入る前準備、発奮させるために馬を大の大人がこぞってシバキあげるんですわ。
で、馬が興奮したところで競技(神事)スタート、それでも終盤のテッペンのところで
大人が大人数で綱で引っ張り上げ、どうにかクリアさせるというもの。
そんな中の1頭が転倒、骨折、殉職となったことに「動物虐待だ」と炎上したもの。だけどね・・・

骨折・安楽死以前に、寄ってたかってシバキあげなきゃ到達できない、
傍から見れば「ムリゲー」のような坂というより壁を駆け上がされるのはどうなのよ?
と思ってしまうんですね。

で、この神事、有名なだけにこの日、10万人の見物客を集めたという。
10万人ですよ。(;゚Д゚)! 
その10万人が、ここへ何を期待し集まったか?何が見たくて来たかと考えると
ほぼ間違いなく、馬が坂をクリアするところなはずなんです。
馬がコケて失敗するとか、クリアできない、まさかの骨折は当然だし
ましてや前準備中の大人が寄ってたかって馬をシバキあげる場面では決してないはずなんです。
だとすればです、泉州地域で盛んな「だんじり」も時折、怪我人、最悪視野が出たりしてますが
その言い訳として「それも伝統の範疇ですから」で通じる時代でもないわけです。
「伝統だから犠牲になっても」じゃない。
犠牲が出ないよう、改善できるところは改善に努め、アップデートできるとこはアップデートする。
伝統を免罪符にしてはイカン。
話はチト違うかも知らんが、あの「とらやの羊羹」だって、創業当時から比べて、大きく味変してるはず
なんです。知らんけど。( ・ω・)

伝統ってのは、なにがあろうと頑なになるものじゃなくて、その時代に合わせて
(決して迎合ではなく)アップデートするものではないでしょうか。
それを踏まえると、馬を安楽死させなきゃイカン事故が起きたわけですから
次回からは怪我をさせない・死なせない施策・改善は必須だと考えます。
多数の観客は、駆け上がり成功を見たいわけですから、多少なりとも坂の難易度を下げ、怪我を防止する。
なんなら毎準備で、馬をシバキあげなくとも駆け上がれる坂の状態にする。
かといって、あまりに楽々に駆け上がったのでは迫力に欠けるでしょうから
ちょうどいい塩梅・頃合いってのを探りつつ、ギリギリの所を突くんです。

それともう一つ、気になった点が、700年続いた伝統というが、サラブレッドを
使うようになったのは、想像するに明治時代以降ですよね?
日本古来の馬というと、胴長短足の競走馬にはほど遠い、農耕馬・荷役運搬用の馬でしょ。
その馬の時代で、この坂(壁)ではないはずで、サラブレッドを使うようになってから
坂の難易度を上げてきたんじゃないですか?
だとして「伝統ですから」は、ちょっと違う気がするんです。
どうだろうね、ここらがアップデートをする時期、いい機会だと思うんですがね。


苦言を呈しましたが、ここからは神事・神社側を擁護したい。

取材では一応、廃馬(引退した払下げの馬)ではなく、借り物だというが
その借りた馬の入手先、廃馬以外のサラブレッドですと競走馬の競り(オークション)
でしか入手できないと思いますが?
それとも乗馬クラブ辺りから回してもらったとか。
ま、そこんところの”疑惑”は置いといて、さて問題です。

日本国内での1年間のサラブレッド種の生産頭数は何頭でしょうか?
私も知らなかったのでググりました、去年実績で「7600頭」ほどでした。

参考記事:引退競走馬を通して考える命の大切さ

そしてもう一つ質問、平均寿命は何歳まで生きる?
平均すると25年前後らしいです、が、あくまで天助を全うすればの話です。
7600頭/年 x 25年= 単純に計算して、そんな頭数が養えてると思います?単純に考えて。

中央競馬、地方競馬で勝てるのはホンの一握り、1勝もできずに”強制退場”させられ、
行き場を失った馬はどうしましょう、全部が全部、乗馬クラブで吸収もできないでしょう。
するとどうなるか、↑のHPのいうところでは、生産頭数の85%が天守を迎えることなく
殺処分されてしまってるのが現状で、アナタが口にしたその馬刺し、戦力外の競走馬の可能性が高い。
ちなみに私、馬刺しなるものを一度も食べたことはありません。

安楽死もなにも、アナタが知らない場所でひっそりと安楽死どころか殺処分されてる現実を
知っててそう言ってるのか、知らずに”善意”で言ってるのかまでは知りませんが
7600x25の中の、”たかが1頭”が安楽死させられたくらいで、残りの7600x0.85の大多数の殺処分に気は向かないんですね。
それもないと熊本は特産品の一つが無くなって困ってしまいます。

年間7600頭の内の15%だけが最悪、乗馬クラブに引き取られ、好成績を残した馬が
北海道で余生を送ることができ、その中のエリート中のエリートが種牡馬(種馬)として終生
トップに君臨できるというね、野球で例えると「大谷翔平選手」みたいなもんですわ。
そんな大谷翔平選手、一人出てくる間に何万人の高校球児を踏み台にしてきたかということ。
その中にはさっさと野球を捨て、転職して成功した人もいるでしょうし、
うだつの上がらない人もいるでしょうが、いくら成績が残せなかったというても
競走馬みたいに殺処分されることはないですから「人間でよかったな」とさえ思います。

そうは言うても、中には「生まれ変わったらサラブレッドになってGⅠレース連勝につぐ連勝で
種牡馬になって悠々自適に暮らすわ」という”スーパーポジティブ思考”な人が
居ないとも限らないかも知らんが(笑)

言いたかったのは、「安楽死はけしからん」と、安易に口にするのはどうなんだろうと。
それこそが、「きれいごと社会」の乱用?
問題の根底にはもっと根深い闇とまでは言いませんが、条件反射的に「きれいごと社会」を
連発していては、アナタのリテラシーの欠如、強いては、”馬脚を露す”
恥ずかしいことになってはいませんか?
というだけのことを、ダラダラ長々と書きなぐりました。

どうせ、あまり読まれてないのは承知の上ですし、とても”生産性が悪い”のにです。(-_-;)