戦前生まれの遺言・野口悠紀雄(経済評論家)編 | 国道179号沿線住民とっ散らかりブログ

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楽器もできない音楽好きのおっさんが
中坊並みの文章力で書いてるブログ。
撮影地:若桜鉄道、八頭高校前~因幡船岡駅間

先入観と固定観念

日本人は、ステレオタイプの浅い意見しか持てなくなった。
例えば政府経済政策の評価だ。
最近になってこそ「アベノミクスは破綻した」と言われるように
なったが実のところ、最初から格別の内容はなかった。
企業利益増も株価上昇も、ひとえに円安のためだ。
そして、円安はアベノミクスの成果ではなく、世界的な投機資金の
動きによるものだ。
その証拠に、最近では世界経済の変化によって円高になり、その結果
一昨年夏頃には二万円を超えていた日経平均株価も一万六千円台に
下落した。
アベノミクスは幻にすぎなかったのだ。
日本銀行が国債を購入するだけで実体経済が改善することなど
ありえないとは、冷静になって考えればすぐにわかるはずだ。
だから、いまのようになることは最初から予測できた。
それにもかかわらず、新聞やテレビは、金融緩和によって日本経済が
活性化しると囃し立てた。
政府が言っていることを、そのまま鵜呑みにしたのである。

誰もが同じ意見だと冒頭で述べたが、こうなったのは、
どのメディアも同じように平板なことをしか伝えないからだ。
ニュースを伝える側が、先入観と固定観念に凝り固まっており、
その範囲の意見しか受け入れず、異質の意見は切り捨てる。
例えば「TPPやEUのような経済統合は正しい」という観念を
疑わず、それを前提にした意見しか認めない。
取材に来る若い記者に普通とは違う意見を述べると、
驚いた顔をして当惑するだけで、全く理解してくれない。
「FTAやTPPは貿易の自由に反する」とか
「日銀が金融緩和をしたというが、市場に流通するマネーは
ほとんど増えていない」と言っても、まったく理解されない。

政府・日銀の暴走を許した第一の責任は野党にあるが
マスメディアの責任も大きい。