『帰ってきたヒトラー』 | 国道179号沿線住民とっ散らかりブログ

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楽器もできない音楽好きのおっさんが
中坊並みの文章力で書いてるブログ。
撮影地:若桜鉄道、八頭高校前~因幡船岡駅間


まず最初に言っておきます、決してこの映画は「ヒトラー賛美の映画」
ではないことを。
そして先日「ヒトラー物は映像や書物でさえ絶対見ない」と言い切った
タレントがいました(名前は失念)が、ズバリ言います『アホですね』
どのような愚行であっても、直視して歴史から学ぶしか無いんです。
ただ闇雲に「ユダヤ人スカン」で、殺しまくったわけじゃない、
当時のドイツの置かれた状況・背景を鑑み、彼がユダヤ憎しに走った
理由などを知らずして、だた「アウシュビッツはイカン」と叫んでみた
ところで、何の説得力も持たないということをまず知るべきであってね、
ヒトラー批判を、ただのファッションにしてはならない。

前置きが長くなりましたが、この日はメンズデーということで男は
1,200円で観ることができ、ざっと50人弱ほどの入りでしょうか・・・
まあまあの活況でしたね。

良かったですよ、原作を読んで’予習’してからの鑑賞でしたが
原作よりも映像のほうが良かったという、レアなパターンでした。
流れ的には原作に忠実なのですが、ギャグの入れ方や見せ方は
原作よりかなり改善されてて、特に原作はモヤモヤの残る終わり方が
映画ではかなり改善されてて、本気を出しつつあったヒトラーの
不気味さを匂わせたエンディング・締め方は「よくぞここまで修正したな」
一番笑ったのは、ヒトラーのあの映画「最後の12日間」だっけ?
地下壕でヒトラーがキレる有名なあのシーンのパロディのところね。
キレてたのはヒトラーじゃなかったんだけど、どうみてもあのシーン
なんです。

この映画が表現したかったこと。
ヒトラーはなにも最初から抑圧的で無理やり国民を押さえつけて
政権奪取したわけでもなく、巧みな演説で国民に取り入り
民主主義の手続きを踏まえて、圧倒的な支持を集めてトップの座に
就いたということ。
全権を掌握して、暴走しだしてから「コリャマズイ」と気づいた
だろうが、時すでに遅しでね。

ドイツ国内とはいえ、70年も経ってしまえば社会の仕組みや情勢も
全く違うわけですから、そんな世界の放り出されてしまうと、
ホンモノのヒトラーその人とはいえ、’ただの変人’にしか
見られなく、お笑い芸人に勘違いされてしまう。
とてもリアルなヒトラーのものまね芸人としてTVにデビュー、
だけども演説においては秀でているわけですから、ナチの時代を
リアルタイムに過ごした老人は拒絶するも、初めて接した戦後派の
若者なんかはあっという間に籠絡されてしまうわけです。
人気ものになり支持者を集め、段々と力をつけて、その後は・・・

そこで終わっているんですが、民主主義の盲点、スキを突いて
のし上がる感覚・・・
民主主義こそ万能と疑いもしない『シールズ支持者みたいな勉強不足』
の連中みたいなものこそ、観て損はない映画だとはおもいます。

m(_ _)m