池田清彦 著 『この世はウソでできている』 | 国道179号線沿線住民とっ散らかりブログ

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ホンマでっかTVでレギュラー出演?されている氏の著書。
タイトルの「この世はウソでできている」がなかなか秀逸。
もっと付け加えさせてもらえるなら「この世はウソとデマと利権でできている」
タイトルに惹かれて興味を持ったというのもありますが
氏の主張を読んでみると、さすがに全て同意ということはなく
全体の7割から8割弱というところかな・・・

腑に落ちないのは「大麻は酒より害はなく、合法化が適当」だとか
一番納得しかねるのは、医療皆保険廃止にすれば自由競争の原理によって
総支払額は今より安くなる、というもの。
じゃあ、「自由競争の国・アメリカ」では、医療皆保険のないアメリカは
医療は安いのかね?
米での盲腸治療支払総額200万円は、安いんですかね?
この一点だけは同意できませんが、例えば

「タバコの喫煙率が下がると同時に肺がん罹患率は逆に上がり続けている」
「健康診断は病人に仕立てるシステムであり不要、医療費を増やしている一因」
「なにか不祥事・事件が起こるたびに、法律で規制すれば、税金がかさむだけ」
科学の、「人の役に立つ金儲け」から「人を脅かして金儲け」は鋭い。
ダイオキシンから原発、地球温暖化から地震予知に至るまで
人の恐怖心を植えつけ、そこに研究費用などと称して、補助金・税金が投入される
事案を見せ付けられるとまさに「この世はウソとデマと利権でできている」
という考え方に行き着いてしまう。

もうひとつ付け加えると、氏は『国体』というものがよくわかっていない。
その点は違和感を強く感じましたが
全体的には、私のテーマである「常識を疑ってみる」という部分にも
非常にマッチしていることもあり、「読んで面白かったな」と思わせる本では
ありました。
「そういう考え方もあるな」みたいなところがです。(^-^)
長くなったので詳しくは書きませんが「自己家畜化」なんてのもね。