先日 近県の温泉に泊りがけで行きました。
適当な距離で 真冬でも寒くない近代的な建物、
お湯もお料理も 景観も申し分なし。
きっとリピートします。
歴史のある温泉宿を コロナ前にリニューアルしたそう。
新しいコンクリート造りに
一部だけ木造の建物がくっついているところがありました。
2階部分に張り出している建物の下は 温泉の排水なのか 水が落ちていました。
昔の浴場のようです。
廊下の一部、湯上がりに休憩できるように椅子が設置してあるところから
敷地内の小川を挟んで こちらから眺められる。
夕食前の入浴後、廊下を通りかかると
もう日が落ちていたんですけど 窓ゝの灯りでその建物がぼんやり見えました。
建物の外 手すりの向こうに人がいるようでした。
軒が深く 胸から下しか見えません。
二人がバックハグしているようですが
体の重なり方と 手の出ている位置が どうも不自然。
その手は ひらひらしていて
あまりに長いので 袖なのかと思ったけれど
先には手のひらがついていて あちこちを指さしたり手を向けたり。
体全体も 引き伸ばしたようにひょろ長い。
「なんか変なの」と思いながら しばらく眺めていた。
誰か通りかかる人がいたら「あそこ、見えます?」と きいてみるかな
と思っていたけど 誰も通らず、まぁいいかと部屋へ戻りました。
そう、まったく不気味だとか怖いとか 思わなかったんです。
翌朝 建物を見ると
雨戸が閉まっていて、手すりとの隙間は殆どなく
外からそこへいくこともできないようでした。
連れに話をすると、見てしまったんではないかと。
確かに 山間の温泉宿で 道行きにはぴったりな感じ。
まったくなんの根拠もないんですけど
あそこで添い遂げられた二人なのかな と思いました。
見たわたしも 明らかに変なのに 不気味に思わなかったし
楽しそうとさえ感じた。
希望どおり ずっと二人でいられて良かったね! という気持ちです。