2003年。
ソウル近郊の村での実在の事件を元にした 猟奇的連続殺人事件を追う名作。
前半は(酷い拷問の場面まで)ゆるく笑える場面が続く。
現実に 警察のむちゃくちゃな取り調べが問題になっていたそう。
側溝を覗いたりトンネルの先を見るアングルとか
視野狭窄に陥っているメタファーかなと。
「書類は嘘をつかない」と繰り返す ソウルから来た刑事も
犯人ではないと証明されてしまった若者に
銃をむけるまでに 犯人の幻影に囚われてしまうのが 恐ろしい。
ラストの元刑事の眼差し。
監督の当時のインタビューを読んでしまったので
(その時点では捕まっていない犯人に向けたものだということですが)
事件を追っていた頃に引き戻されるような
とてもサラリーマンとは思えない目になっていて ギョッとした。
解決しなくても 「な~んだ!」って 尻切れトンボ感がまったくないのが
演出の力でしょう。
たった20年で今の韓国になったのは とんでもない急成長だな。
別のところで いろいろ出てきちゃうよね、
と思いました。
