なんたって ジェイク・ギレンホールですよ。
繊細な芝居をする役者さんなのは知っていたけど、またまた 期待の上をいった。

友達も家族もいないだろう ルー。
ギラギラした目でべったりした髪、痩せこけた頰
ネットで仕入れた カッコいい言葉をペラペラと(ホラもある)並べたてて
すごく気味が悪い。
学校をドロップアウトしたのも いられなくなった事件でも起こしたのか。

小金を手にして 仕事にそぐわない真っ赤なスポーツカーを
乗りまわすようなことはするが
ひとつひとつは丁寧に考えて準備して行動してる。
アパートもきちんとして 観葉植物に水をやり シャツにアイロンをかける。
アシスタントの 普通~のボンクラと、ルーの対比もいい。
あんな言い方して 仕返しされるぞ、と思ってたけど
異常な仕返し。というか 最初から利用することしか考えてなかったんだと。
ライバルカメラマンに対しても ムカついた時には顔に出さず
仕返し(と言っていいようなことじゃない) する 執念深さ。
ニーナを丸め込もうとしたけど 私には マザコン?な感じもした。

と、すごい 主人公の人物像が作り込んである。

どんどんエスカレートするのが (笑っちゃうけど)こわい。

私の苦手なカーチェイスも ギリギリオーケーの量。
しっぺ返しなしの終わり方が かえってこれからの成り行きを想像させる。
すごくよくできているとおもいます。