想いをつなぐ | しまこの毎度、おおきに~

しまこの毎度、おおきに~

大阪出身。愛知県の知多半島在住22年目。
私「しまこ」
旦那「しまおさん」
一人娘の「こしま」が今年2025年に嫁ぎました。
大阪の実家の小豆柴「こいも」も度々、登場。

今朝、朝刊を見ていたら

総体地区予選の結果が掲載されていた。

ふと思い出される大会最終日のこと。

最終種目の男子1600mリレー(400m×4)

通称マイルの決勝。



決勝を競うのは8チーム。

スタート地点についた第一走者。

スターターの「オン ユア マーク!」のかけ声

続いて「セット!」のかけ声があり

場内がシ~ンとした瞬間。



ふらりと立ち上がった、ある他校の選手。

“あれ?”

スタートが中断され何やら審議。



陸上素人のしまこには

何のこっちゃさっぱり分からないまま

時間だけが流れる…



そして審判団に動きがあったと思った瞬間。

立ち上がった生徒の前に進み出た審判が

赤いボードを掲げた。



“し・し・失格?((゚m゚;)”

何となく素人でも察しがつく。



競技場内が動揺する中

ひとつのレーンのスターティングブロックが

空(から)のまま

選手たちが再度スタートのセットポジションに入り

再開された競技。



トラックのすぐ横で

その選手のことを偶然見ていたこしま(娘)。

選手はスターターの「セット!」のかけ声で

腰を高くあげ走り出す準備に入るのだけど

その時、

前方についた手の指に体重がかかりすぎたのか

バランスを崩し、足が一歩前に出てしまったとのこと。



つまりフライングとみなされ

チームが失格になってしまった。



この高校。

昨年秋の県大会でマイル一位の成績をおさめ

東海大会に進出していたチーム。

今地区予選大会もマイルの最有力優勝候補。

こしまの高校のチームも追いつけ追い越せの

目標としていた。



第一走者は2年生ながらも

素晴らしい実力の選手。

他の3名は3年生。



閉会式。

泣き崩れる選手を他3人の3年生たちが

支えながら

“大丈夫だ!大丈夫だ!”と言わんばかりに

肩を叩く姿。



他校ではあったけど

その選手たちの気持ちを想像すると

切なすぎて涙がじわっと浮かんできた。



帰ってきたこしまの話によると

審判団の審議のあと

その選手に失格のボードを掲げたのは

辛くもその高校の顧問の先生。

大会の審判など、各高校の陸上顧問が

それぞれの役割を担って大会を運営進行していた。



選手の頑張りを一番近くで見ながら

指導してきた先生。

一体、どれほどの断腸の思いで

その腕をあげたのか

考えただけで

胸が苦しくなる。



そのチームの3年生が

こしまの高校のマイルメンバーに

「俺らの分まで頑張ってくれ!」と

声をかけてくれたそうだ。



知多地区の最強マイルチームから

その想いを託された。



県大会。

つなぐ想いはきっと力になる!