NO!梗塞ねこ~その120~
2017.02.21.02:00
入院3日目。
じっと寝て、寝返りを打たなければ目眩で世界が揺れえることもなくなった。
逆に言えば、寝返りしちゃうと激しい目眩に襲われるということだが、ものごとは『良い方を見てれば、良くなるような気がしてくる』ものだ。
しかし、一日中寝ているので、夜になってもなかなか深い眠りにならない。
ただ、点滴の中に安定剤みたいなものが入っているのか、あまり焦ったりイライラすることは少なかった気がする。
それでも、昨日嫁さんに聞かされた保健組合の対応を考えると、焦らずにはいられなかった。
<とにかく早く保険証を再発行してもらわないと・・・月末の会計に間に合うようにしないと半端じゃない請求が来るって言ってたな・・・>
などと、かなりリアルな問題を、点滴でボンヤリした頭で考えていた。
ボンヤリはしていたが、自分で問題解決が出来ないのは、本当に隔靴掻痒というか・・・・まどろっこしいことこの上ないことだと、枕の端を噛んでいた午前二時・・・・。
病室に・・・・いや、この病棟の廊下をつんざくような絶叫が!!

「なんだこりゃ~~~~~ !!!!」
絶叫する会長(自称)!
ザワつく33号室。
「どしたの?」
のんびりと尋ねる社長(自称)。
「チ○コに、何か刺さってるっ!!!!」
「え、何が?」
「しゃ、社長。何か切るもの持ってないか?」
「勝手に切っていいのかな?」
「早く切らないと……何なんだよ、これは~~~?」
私が寝ている33号室は、ナース・ステーションの真ん前に在って、ナースコールがあると直ぐに看護師さんがやって来ることになってるのだが、会長の絶叫は100回のナースコールより威力があった。
病棟に散っていた当直の看護師達が駆けつける足音。
「会長さん(仮名)どうしたんですか?」
「お、俺の……なんか刺さってるんだよ。なんとかしてくれよ!」
「大丈夫ですよ、会長さん(自称)。ここが何処だか分かりますか?」
「何処だっていいから助けて!」
「これはおしっこを採る為のものだから大丈夫ですよ」
「水が飲みたいんだよ~~~」もう会長(自称)の叫びはめちゃくちゃだ。「くそ~~!」「だから、言ったじゃないかよぉ~~」
私の隣のベッドには、呼吸器系の病気で意識がほとんど無い男性が居るのだが、会長(自称)の叫び声で身じろぎしている音が聞こえた。
会長(自称)の叫び声は、意識不明の人間をもたたき起こすのだ!
私は、保険証のことで気持ちが不安定になっていたが、会長(自称)の大騒ぎに何もかも忘れてしまっていた。
ある意味気が晴れた。(笑)
会長(自称)の話はやり始めたら終わりが見えないほど沢山あるし、私の小脳梗塞よりはるかに面白かったりするが、切りがないのでここら辺で会長(自称)のお話はおしまいだ!
絶叫・ハードだ!!!!
窓辺のベッドだったので、空の移り変わりが嬉しかった。
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