川越の町を散歩して、鏡山酒造跡地の『小江戸 蔵里』に行った帰りのことだ。
「夜が早くなったね。まだ6時なのに、もう暗くなっちゃったね」
と、家路を急いでいた。
すると、遠くから男の人の話し声が聞こえてきた。
携帯で話していると言うよりも、世間話をしている感じの口調だ。
何気なく歩いていたが、ナップザックを背負った人の脇を通り過ぎようとしたとき、大声で話しかけられてビクッとして身構えた。
振り返ると、電柱におでこをくっつけるようにして立っている男の人が、大声で電柱に向かって話しかけている。
顔は伏せ気味だし、周りの暗さも手伝って表情は見えなかったが、これから何か楽しいことをしに行く相談をしているようだった。
